みくみくにしてあげる♪

読み:みくみくにしてあげる
品詞:固有名詞

初音ミクのボーカルをつけ、ネットで公開された曲の一つ。同趣旨の曲の中では最も聞かれている、最著名曲である。

目次

基本情報(音楽)

  • 作者
    • 作曲: 鶴田加茂 (ika_mo)
    • 作詞: 鶴田加茂 (ika_mo)
  • 歌手: 初音ミク
  • 分類:
    • ポップ
  • 歌いだし
    • 科学の限界を超えて私は来たんだよ

基本情報(動画)

  • 作者: 鶴田加茂 (ika_mo)
  • 音楽: みくみくにしてあげる♪
  • 公開:
    • 2007(平成19)年9月20日01:22:02(19日@723)
  • 時間:
    • 1分38秒
  • 画像素材:

JASRAC登録情報

  • 正題: みくみくにしてあげる♪【してやんよ】
  • 副題: してやんよ
  • アーティスト名: ika (当初登録は「初音ミク」)
  • 作品コード: 146-2107-0
  • 権利者情報
    1. [作詞] IKA_MO (信託状況:無信託)
    2. [作曲] IKA_MO (信託状況:無信託)
    3. [出版者] ドワンゴ・ミュージックパブリッシング (信託状況:部分信託)
  • 管理状況
    • JASRAC
      • 演奏、録音、出版、貸与、ビデオ、映画、放送、配信、通カラ
    • ドワンゴ・ミュージックパブリッシング
      • CM、ゲーム

追加情報

この曲を用いた動画作品は無数に存在する。

由来

いかも計画(ika_mo)による作詞作曲のオリジナル曲であり、初音ミクのボーカルが付けられてネットに公開された。以降、ネット上では初音ミクのテーマソングの一つとなった。

「みくみくにしてあげる」の元ネタは、2ちゃんねるに「ボコボコにしてやんよ」というAAがあり、この派生である。オリジナル版の動画には、背景にそのAAが描かれている。

後述する著作権問題で長くショートバージョンしか存在しなかったが、2009(平成21)年10月21日に発売されたアルバム「Heartsnative」に、フルバージョン「みんなみくみくにしてあげる♪」が収録された。

沿革

  • 2007(平成19)年9月20日01:22:02(19日@723): 公開
  • 2007(平成19)年11月30日22:55(@621): 再生200万回
  • 2007(平成19)年12月8日: JOYSOUNDで配信開始
  • 2007(平成19)年12月8日10:37(@109): 再生220万回
  • 2007(平成19)年12月17日: JASRAC登録事件発覚
  • 2007(平成19)年12月19日20:54(@537): 再生250万回
  • 2007(平成19)年12月22日11:05(@128): 再生260万回
  • 2008(平成20)年1月7日20:54(@537): 再生300万回
  • 2008(平成20)年2月4日02:50(3日@784): 再生350万回
  • 2008(平成20)年3月7日01:23(6日@724)頃: 再生380万回
  • 2008(平成20)年3月23日14:03(@252)頃: 再生3,939,393回
  • 2008(平成20)年3月31日21:41(@570): 再生400万回
  • 2008(平成20)年8月31日15:08(@297): 再生500万回
  • 2009(平成21)年10月21日: フルバージョン「みんなみくみくにしてあげる♪」収録アルバム「Heartsnative」発売

人気

オリジナル版の動画は、ニコニコ動画で2007(平成19)年11月17日現在166万回以上、19日で172万回以上、29日で193万回以上が再生され、30日に遂に200万回を突破した。これはミクの使用有無を問わず、自作曲としては最高回数である。

この頃、その下が約50万回程度だったことを考えると、その差は歴然としており、殿堂入りの動画、曲と言えた。

しかし2007(平成19)年12月17日、JASRACへの登録が確認されたことで、音楽業界やネット業界全体を揺るがす大騒動となった。

2008(平成20)年8月現在でも人気は絶大であり、再生数も500万回に至ろうかという状況、コメントは140万を超え、マイリスト数も10万以上ある。

JOYSOUND

JOYSOUNDで配信されている。

ニコニコ動画オリジナル作品としても、また初音ミク作品としても、初のカラオケ配信曲となった。

  • 曲番号: 168322
  • 配信開始: 2007(平成19)年12月8日

UGA

UGAで配信されている。

  • 曲番号: 5038-06
  • 機種: UGA、uga plus、uga next

初音ミクオリジナル楽曲として、初めてJASRACに登録された。

しかしJASRACは、日本の音楽文化を妨げ、そして破壊する存在である。ゆえにその悪影響は計り知れない。

この事件発覚以降、ニコニコ動画の当該動画のコメントは大荒れに荒れた。のまネコ事件の再来とも呼ばれた。

登録発覚

この曲は名曲である。ゆえに、この作者が適切な収入を得ることに反対する理由はない。しかし、その金銭がまともに還元されないことで有名なJASRAC管理曲となってしまったため、大問題となったのである。

この事件は、ニコニコ動画の利用者がカラオケ配信を望んだことに端を発している。これに目を付けたドワンゴ(ニコニコ動画の運営は子会社のニワンゴ)が、ika_moにカラオケ配信を持ちかけたと見られる。

なお、ドワンゴはこの約2年前に100%子会社の「ドワンゴ・ミュージックパブリッシング」(以下、ドワンゴMP)を設立している。実際に音楽事業をしているのは、このドワンゴMPである。

経緯

作者ika_moは、良かれと思いドワンゴMPに著作権管理を委託したようである(具体的な契約条件は不明)。これは作者のブログにて触れられていた。

そしてドワンゴMPは、CMとゲーム以外の全分野をJASRACへと管理委託した。著作権がJASRACの手に渡ったことは作者も承知しているが、それが作者の望んだ最良の結果だったのかどうかは定かではない。

著作者人格権は譲渡不可能なので、現在も作者ika_moが所持している。

しかし、その他の著作権(著作財産権、著作隣接権)はドワンゴMPに移行しており、また今後は他の人や団体に移行する可能性がある。

みっくみくにされた関係者

そもそも、日本のDTMを滅ぼし、日本の音楽のレベルを下げた原因はJASRACにある。

初音ミクの貢献により、ようやく日本のDTMも復活の兆しが見え始めたが、このような事情から、初音ミク発売元クリプトン・フューチャー・メディア(以下クリプトン)がJASRACを快く思っていないことは自明であった。

しかし一方で、カラオケから著作権料の奪取を始めたのがJASRACであり、今のところJASRACに委託するしかカラオケで著作権使用料を得ることは難しい。このためドワンゴMPは、JASRACへの委託を決行したと見られる。

この委託自体は、正当なものであればクリプトン含め第三者がクレームを入れられるものではない。しかしアーティスト名として、規約で禁止されていた「初音ミク」の商標を使用、それも無断で登録されたことからクリプトンよりクレームが入った。

加えて、ドワンゴMPは作者に無断で着うたフルの配信をしていた等の問題が続々と発覚し、ドワンゴの株価(3715.t)は暴落した。

JASRACは、ドワンゴMPからの要請により数日後にアーティスト名を「ika」に変更したが、作詞作曲者は「IKA_MO」であるので、内部では相当な混乱があるものと見られる。

影響

CM、ゲーム以外の著作財産権の管理権はJASRACにある。従って、次のような利用をする場合、JASRACなどへの許諾が必要である。

  • 歌詞の掲載
  • 楽曲の掲載
  • 演奏
  • 配信
  • この曲をBGMに用いる場合(動画作成等で) (ドワンゴMP、JASRAC双方)
  • 二次創作曲を用いる場合(同上) (二次創作者、JASRAC双方)
  • この曲をゲームBGMに用いる場合 (この場合はドワンゴMPのみ)
  • この曲をCMに用いる場合 (この場合はドワンゴMPのみ)
  • 替え歌を作る場合
    • 同一性保持(著作者人格権)のため、ika_moへ要確認
    • その後は翻案権(著作財産権)所持者(恐らくドワンゴMP)へ要確認
    • 更にその後は、使い方によってドワンゴMPまたはJASRACの許諾が必要(歌詞ならJASRAC)

利用料が発生するかは、それぞれの権利者次第である。JASRACは必ず利用料を要求してくる。

動向と今後

初音ミク ブログパーツ「フルみっく伝染歌プレーヤー」からは、「みくみくにしてあげる♪」およびこの曲のアレンジを含む「SUPER HATSUNE BEAT vol.1」が削除されている。JASRACから利用料が請求されるからである。

このようにして、JASRAC管轄になるだけで音楽は人の耳から遠く離れてゆき、人知れず消えてゆく運命を背負うことになるのである。

ニコニコ動画はJASRACに上納金を支払っているため、ニコニコ動画内では問題無く利用できる。ニコニコ動画がある限りは問題ないだろうが、その後どうなるかは定かではない。しかしこれがJASRAC以外の団体であったら、話の展開は違ったものになっていたと見られる。

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