日本国の通貨、及びその通貨単位。ISO 4217の通貨コードはJPY。
1871(明治4)年5月10日、新貨条例制定によって日本の貨幣「円」は生まれた。
この時「新貨幣ノ呼称ハ円」と規定され、もって円、銭、厘の新貨幣が鋳造された。
当時は金本位制度(金銀複本位制度)を採用しており、また従来の4進法も10進法に改められた。
これを期にそれまでの通貨「両」は廃されたが、両と当時の円は貨幣価値がほぼ同じく設定されたため、混乱は殆どなかったとされる。
なぜ貨幣の名が「円」になったのかは、定説がない。
主な説は、次の通り。
補助貨幣の「銭」は、アメリカ等で使われるセントに由来するが、このセントは元々はcmのセンチと同様、1/100を表わすものである。
円はローマ字表記ではEnではなくYenである。
Enであると、英語圏ではエンと読まず、アンやインなどと発音してしまうため、頭にYを付けたのが由来とされる。これならイェンと発音され、エンに近い。
通貨記号¥は$にならい、このYに棒を引いたものである。縦棒や横棒一本では他の記号と見誤るおそれがあったため、横棒二本を引いた。
円という字は圓の略字である。
ちなみに、支那では圓の略字は元である。
また日本によって文明や通貨制度がもたらされた朝鮮半島の通貨単位ウォンは漢字では圓と書く。朝鮮半島ではウォン(圓)の補助通貨にチョン(銭)があるが、これも日本の古い通貨単位である。なお南朝鮮ではチョン(銭)は廃止され、現在は北朝鮮のみで使われている。
つまり、円(えん)、元(げん)、圓(ウォン)は同じ漢字である。これは例えばディナールやドルが、アメリカドル, オーストラリアドルと言うように、あちこちの国でばらばらに使われているようなものと思えば良い。
このことから、日本円を「JPY¥」, 人民元を「RMB¥」と表記する場合もある。