電電宮

読み:でんでんぐう
品詞:固有名詞

京都・嵐山の法輪寺内にある鎮守社の一つで、電気や電波の神を祀るとする神社。放送業界、通信業界、家電やソフトウェアメーカー等の参拝が絶えないという。

目次

  • 所在地: 京都府京都市西京区嵐山虚空蔵山町68-3 法輪寺内
  • 主祭神: 電電明神
  • 御神体: (不明)
  • 社格等: なし
  • 創建: (不明)
  • 例祭: 5月23日(大祭日)

日本では元々祖神信仰があり、そこに仏教が伝来したことで、神と仏とを同一の境内で祀る、つまり神仏習合が一般化していた。これは、明治政府が神仏判然令を出し神仏完全分離をするまで続いた。

さて、奈良時代に嵐山に創建された虚空蔵法輪寺は、その本尊を、虚空すなわち大空(宇宙)を意味する虚空蔵菩薩としている。かくして、同様に自然現象に関連した神も祀られており、明星天子(みょうじょうてんし)、雨宝童子(うほうどうじ)などとともに、雷神である電電明神(でんでんみょうじん)が祀られた。この、この電電明神をお祀りする社が、電電宮である。

祭神

元々、主祭神である電電明神は雷神であった。

すなわち、電気の神ということができ、電気祖神、電波祖神として、古くから現在にいたるまで、広く崇敬を集めることとなった。

1979(昭和54)年1月に電電宮並びに電電塔奉賛会(電電宮護持会)が結成され、以降、電電宮と電電塔はこの奉賛会によって維持運営されているが、ここには電力会社、在阪テレビ局、家電メーカー、通信事業者など、広範囲錚々たる企業が参集している。

つまり、身近にある電化製品、コンピューター、むろん大切な銀行預金ですらコンピューターで管理されている以上、それらは京都の神社によって守られているということになるのである。

電電塔

法輪寺山門ぬけてすぐ右側に作られた五輪塔である。

1956(昭和31)年、電波放送の発展に伴って、祖神とともに、これら技術発展に寄与した先覚者や技術者の霊を顕彰するべきとし、当時の郵政大臣平井太郎以下、錚々たる人々の協賛・協力の下、電電宮の修理とともに電電塔は建立された。

塔の後ろの壁には二人のレリーフが掲げられており、向かって右側がエジソン、左側はヘルツとなっている。

  • トーマス・アルバ・エジソン(Thomas Alva Edison) アメリカの発明家で、電球などの発明で貢献
  • ハインリヒ・ルドルフ・ヘルツ(Heinrich Rudolf Hertz) ドイツの物理学者で、電磁波の存在を立証した

なぜこの二人なのかについては、「エジソンは電気の先覚者であり、またエジソンが最初に作った電球のフィラメントは、京都の竹を炭化したものだった」とし、「ヘルツは電波の先覚者だから」としている。

用語の所属
神社

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