吐噶喇列島

列島には、次の12島がある。

• 口之島
• 中之島
• 臥蛇島 (無人島)
• 小臥蛇島 (無人島)
• 諏訪之瀬島
• 平島
• 悪石島
• 小島 (無人島)
• 小宝島
• 宝島
• 上ノ根島 (無人島)
• 横当島 (無人島)

うち有人島は口之島、中之島、諏訪之瀬島、平島、悪石島、小宝島、宝島の7島である。

有人島があるとは言っても人口は少ない。

列島中では最も大きい中之島でも180人程度、列島全体でも700人程度しかいない。

この列島は霧島・屋久島火山帯に属する火山帯であり、列島の島々は火山島である。

このうち中之島の御岳と諏訪之瀬島の御岳は活火山で、現在も噴煙を上げている。

口之島、中之島、諏訪之瀬島、悪石島、小宝島では温泉が自噴している。

郵便番号は891-5xxx。電話の市外局番は09912。

普段は観光客も多くはない島々だが、2009(平成21)年7月に皆既日蝕があり、この列島が世界でも今世紀最長の観測地点になるとして大混乱した。

鹿児島県で皆既日蝕が観測できるのは2009(平成21)年7月22日10:53(@120)からで、最長の悪石島沖で6分39秒間、悪石島で6分25秒間、最短の口之島でも5分44秒間と長く、好観測条件のため世界中から天文ファンが駆けつけると推測された。

しかし、次のような問題があった。

• この列島には飛行場はなく、交通手段は週二回の船だけである
• 民宿26軒、宿泊可能者計315人と、民宿の収容能力も全島合わせて300人程度しかない(2007(平成19)年5月時点)
• 飲食店などはない

このまま何もしないでいると、船も宿もパンクし、島民の生活が成り立たなくなることは確実だった。

千載一遇の島おこしのチャンスとはいえ、これだけ大量の客を受け入れる能力は島にはないため、次の対策を取った。

• フェリーその他を用意
• 観光客はテントで滞在する
• トイレは仮設トイレを利用する
• 島に生息するハブには、自分で注意する
• ゴミは持ち帰る
• 水は島民の分しかない。観光客にはペットボトルの飲料水を提供
• 食事はレトルトを中心に、島外の業者に委託して提供
• 入島は、申し込みした者のみ
• 医療体制は無いに等しい。健康管理は自分でする

無い無いづくしではあったが、突如訪れたこの「危機的状況」は、何とか乗り越えられたようである。