都心から40km〜60kmの圏内(神奈川・東京・埼玉・茨城・千葉)を環状に走る自動車専用の一般有料道路。
関東圏において、外環道よりも更に外側を走る環状路線である。通称は圏央道。
長く、放射高速道路を結ぶことさえ出来ずにいたが、2007(平成19)年6月になり、ようやく関越道と中央道を結ぶことに成功した。
関越道は都内からもアクセスが悪い道路であったが、この接続によって都心を通らず中央道へアクセス可能となった。
明確に圏央道とされている距離では合計約66.7km、事実上の圏央道を合算しても約92km(新湘南BP含む)にしかならず、目標の僅か30%しかできていない。
現時点における、各所の開通予定は次のとおり。IC/JCT名は原則として仮称。
2007(平成19)年10月18日東日本高速道路発表と、その後の延期発表に基づく。
現時点における、各所の開通予定は次のとおり。IC/JCT名は原則として仮称。
圏央道は二区間に分断しているため、料金表は二つに分かれる。
料金区分は、軽自動車・普通車・中型車・大型車・特大車の五段階である。
料金は、初乗りは無料で、普通車は40円/km(税込42円/km)で、50円単位に切り捨てとなるようだ(詳細不明)。
圏央道は高速自動車国道ではなくあくまでも一般有料道路なので、通行料金も全国プールではなく個別採算制である。そして単価が40円/kmと、高速道路よりもかなり高い。この価格は、過激派による激しい妨害活動の影響を、色濃く反映したものともいえる。
表示は通常料金である。ETC車のみの特典として、ここから各種の割引が適用される。
上段=軽自動車、中段=普通車、下段=中型車
| 1,200 | 1,150 | 850 | 700 | 500 | 300 | 鶴ヶ島 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1,450 | 1,350 | 1,000 | 800 | 550 | 300 | |||
| 1,750 | 1,650 | 1,150 | 950 | 650 | 300 | |||
| 900 | 850 | 550 | 400 | 200 | 圏央鶴ヶ島 | 400 | ||
| 1,150 | 1,050 | 700 | 500 | 250 | 550 | |||
| 1,450 | 1,350 | 850 | 650 | 350 | 4.0 | |||
| 1,400 | 700 | 650 | 350 | 200 | 狭山日高 | 450 | 850 | |
| 1,700 | 900 | 800 | 450 | 250 | 750 | 1,300 | ||
| 2,000 | 1,100 | 1,000 | 500 | 300 | 6.8 | 10.8 | ||
| 500 | 450 | 150 | 入間 | 400 | 850 | 1,250 | ||
| 650 | 550 | 200 | 650 | 1,400 | 1,950 | |||
| 800 | 700 | 250 | 6.0 | 12.8 | 16.8 | |||
| 1,050 | 350 | 300 | 青梅 | 300 | 700 | 1,150 | 1,550 | |
| 1,250 | 450 | 350 | 550 | 1,200 | 1,950 | 2,500 | ||
| 1,500 | 600 | 500 | 4.8 | 10.8 | 17.6 | 21.6 | ||
| 100 | 日の出 | 650 | 950 | 1,350 | 1,800 | 2,200 | ||
| 100 | 1,050 | 1,600 | 2,250 | 3,000 | 3,550 | |||
| 100 | 8.7 | 13.5 | 19.5 | 26.3 | 30.3 | |||
| 700 | あきる野 | 150 | 800 | 1,100 | 1,500 | 1,950 | 2,350 | |
| 800 | 250 | 1,300 | 1,850 | 2,500 | 3,250 | 3,800 | ||
| 950 | 2.0 | 10.7 | 15.5 | 21.5 | 28.3 | 32.3 | ||
| 500 | 八王子西 | |||||||
| 600 | ||||||||
| 650 | ||||||||
| 八王子 | 900 | 1,250 | 2,050 | 2,750 | ||||
| 1,400 | 2,000 | 3,300 | 4,500 | |||||
| 14.6 | 19.8 | 30.5 | 41.3 |
上段=大型車、中段=特大車、下段=距離(km)
なお、圏央鶴ヶ島〜鶴ヶ島間のうち、鶴ヶ島JCT〜鶴ヶ島ICは関越自動車道である。
また、八王子〜八王子西間のうち、八王子IC〜八王子JCTは中央自動車道である。
鶴ヶ島JCT〜川島ICの区間は記載していない。
上段=軽自動車、中段=普通車、下段=中型車
| 500 | 350 | 200 | つくば牛久 |
|---|---|---|---|
| 650 | 450 | 250 | |
| 750 | 500 | 250 | |
| 350 | 200 | 牛久阿見 | 350 |
| 450 | 250 | 600 | |
| 500 | 250 | 6.1 | |
| 200 | 阿見東 | 350 | 700 |
| 250 | 600 | 1,200 | |
| 250 | 5.9 | 12.0 | |
| 稲敷 | 350 | 700 | 1,050 |
| 600 | 1,200 | 1,750 | |
| 6.0 | 11.9 | 18.9 |
上段=大型車、中段=特大車、下段=距離(km)
ETC車載器を搭載し、入口または出口のいずれかを無線で通過した場合に適用される割引である。
「大都市近郊区間」のため、生活対策(景気対策)の「休日特別割引」高速道路1000円乗り放題の道路に含まれていない。料金は以下の通り割引になるが、上限が適用されない。
割引は重複しない。最も安くなるものが自動的に選択される。
圏央道に限らず高速道路では、深夜(00:00〜04:00)のETC車は、その走行距離に関わらず3割引となる。
なお、圏央道では次の新サービスがあるため、時間帯などの条件が重複する場合、よりお得な方が自動的に適用される。
まず、八王子JCT〜あきる野が開通した日から適用開始となった割引サービスである。
夜22時から、朝6時までの間に入口または出口を通過する交通について、ETC車は5割引とする。
あきる野〜圏央鶴ヶ島の場合、普通車は1,150円であるが、割引後は600円となる。
但し条件があり、利用距離は100km以内とする。上の深夜割引3割引などの割引の重複適用はなく、割引額の大きい方が自動的に適用される。
2007(平成19)年8月1日から開始され、2009(平成21)年5月13日に「生活対策」に基づく新割引となった。
これは、ETC車が圏央道(八王子JCT〜鶴ヶ島JCT間)を「全線走行」した時に適用される割引である。また圏央道の一部区間のみ利用でも割引が適用される。
なお、他のETC割引や障害者割引との重複適用はない(割引額が大きくなる割引を適用する)。
元々は、都心の通過交通を圏央道へと迂回誘導させるため、「社会実験」として圏央道を全線利用(八王子JCT〜鶴ヶ島JCT)するETC車について、圏央道区間の料金の3割引(普通車なら500円引き)が適用されたものである。
この元々の社会実験はAゾーン(鶴ヶ島JCTより北)、Bゾーン(鶴ヶ島JCTより南)、Cゾーン(八王子JCTより西)、Dゾーン(八王子JCTより東)に分けられ、Aゾーン〜Dゾーン、Bゾーン〜Cゾーン、Bゾーン〜Dゾーンのみが対象となるものであった。
他の高速道路から圏央道西側に至る、自専道連続利用に対する割引である。
なお、「割引対象区間を通過する走行」は割引対象外である。また、他のETC割引や障害者割引との重複適用はない(割引額が大きくなる割引を適用する)。
大きく、次の3ブロックに分けて解説する。
神奈川県内は、次の5つの道路に分けられている。
横浜横須賀道路金沢支線と新湘南バイパスは開通した。
それ以外の区間は鋭意建設中または計画中である。
西久保JCT〜海老名JCTは2010(平成22)年度の予定だったが、神奈川県高座郡寒川町などでで交渉中の土地が約十ヶ所残ったため、2012(平成24)年度に延期すると発表された。発表によると、約96%の用地を取得できたとされている。
2002(平成14)年9月、橋脚工事現場(高座郡寒川町一之宮地先)より、旧相模海軍工廠で製造された思われるビール瓶入りの毒ガス兵器が出土し、作業員が被災した。
発掘された毒ガス兵器は次のとおり。
やむを得ず建設工事は一時中断、機械掘削および人力掘削によりビンの回収が行なわれた(2003(平成15)年10月23日〜2004(平成16)年3月26日)。
同時に掘削残土仮置き場(田端地区)に無害化処理設備、ようするに化学プラントが建設され、2004(平成16)年4月27日から汚染残土の無害化処理を開始、2004(平成16)年5月7日〜2004(平成16)年8月22日にかけ危険物等の無害化処理を開始し、建設工事は再開された。
なお、毒ガスそのものは化学処理、瓶は焼却処分によって無毒化され、土壌は加熱処理で化学剤を揮発させ無毒化、揮発した化学剤は収集し加熱分解により無毒化された。
神奈川県相模原市城山町葉山島(旧・津久井郡城山町葉山島)には、国有地や私有地に捨てられた、不法投棄残土の山がある。
この地域を含む、相模原IC〜八王子南IC区間の14.7kmは2007(平成19)年供用目標であったが、この付近のみ用地買収さえ出来無い状態に陥った。
谷の残土量は約400万m³とも言われており、全て取り除くためには数百億円の費用が必要とされた。しかも単に残土を積んだだけの地盤のため、トンネル掘削にも適していない。
本来は橋を架ける予定だったが、検討の結果、2008(平成20)年6月13日、残土で埋まった谷底から約10m下の自然地盤にトンネルを通す構造に計画変更することを決定した。この方法が最も安価で、事業費約270億円、工期も3年11ヶ月で済むことが分かり、採用を決定した。
開通は2012(平成24)年度の予定としている。
また、残土は安定しているため、県は撤去しない方針を表明した。
都県境〜中央道(八王子JCT)〜関越道(鶴ヶ島JCT)が、この区間である。
開通順序だけで考えると、次の区間に分けることができる。
都内区間のうち、高尾山より北側部分である。
中央道(八王子JCT)と関越道(鶴ヶ島JCT)を結ぶ区間のうち、東京都内が、この区間である。
日の出IC〜青梅ICは2002(平成14)年3月29日、あきる野IC〜日の出ICは2005(平成17)年3月21日、そして八王子JCT〜あきる野ICも2007(平成19)年6月23日に開通した。
当初この区間は2002(平成14)年度中の完成を目指していたが、プロ市民の徹底した妨害活動により工事が難航し、予定より5年も遅れての開通となった。
中央道から北しばらくは山が連なるため、八王子城跡トンネルなどが掘削された。これらは難工事となり、工事には遅延が生じた。
また、地上部には幾つかICが作られたが、これらはプロ市民が妨害のため立ち退かないため、土地強制収用の行政代執行も行なわれている。
かくして、区間により、遂に中央道と関越道の区間が結ばれることになったのである。
あきる野IC付近で土地収用されたプロ市民らが、収用の取り消しを求め、東京地裁で訴訟を起こす。
一審の担当は、民事で珍判決を連発している札付きの裁判官、藤山雅行裁判長で、事前の予想通り、プロ市民勝訴、国敗訴であった。
曰く、
騒音被害や大気汚染が予想され、交通渋滞の緩和も具体的な裏付けを欠く。
事業の必要性は低く、事業によって得られる公共の利益の判断の過程には、社会通念上見逃せない過誤欠落があり違法だ。
として事業認定を取り消し、更に収用裁決も「事実認定の違法が承継される」として取り消した。
控訴審の2006(平成18)年2月23日、東京高裁の大喜多啓光裁判長は事業認定と収用はいずれも適法と判断し、一審判決を取り消し、請求を棄却するプロ市民側逆転全面敗訴の判決を言い渡した。
高裁の判決は事前の予想通りであり、一審判決以降も工事は順調に進められている。
そして2007(平成19)年4月13日、最高裁第二小法廷(津野修裁判長)は、プロ市民側の上告を棄却し、もってプロ市民が逆転敗訴した二審・東京高裁判決が確定した。
都内で最後に残った障礙拠点は、八王子市の高尾山周辺である。
八王子南IC(仮称)〜八王子JCT(仮称)の高尾山トンネル区間は東京のプロ市民の妨害活動最後の砦となっており、訴訟を含め、徹底抗戦の構えで妨害活動を繰り広げている。
山の北、八王子JCT以北が完成してしまって以降、プロ市民は南進を進め、山の南側の建設妨害に邁進している。
工事差し止めの訴訟は2000(平成12)年10月に、東京地裁に提訴された。プロ市民らは「高尾山天狗裁判」と称している。原告団は、プロ市民約1,300人とプロ市民団体7団体(自称 自然保護団体)である。
この裁判は当初、高尾山、ムササビ、大鷹なども原告に加えられていたが、地裁支部は「自然物には当事者能力がない」として訴えを却下したため、プロ市民のみが原告となっている。
それでも、問題の藤山雅行裁判長は既に移動となっており原告敗訴は確実と考えられ、工事はそのまま継続された。
一審判決は2007(平成19)年6月15日に東京地裁八王子支部であり、プロ市民敗訴、国勝訴の判決であった。判決の理由として押切瞳裁判長は、次のように述べた。
大気汚染、騒音などで住民らに具体的危険が生じるおそれを認めるに足る証拠はない。建設には公益性が認められる。
プロ市民は控訴を表明したが、覆る可能性は低いと見られ、建設工事は休まず続けられた。
控訴審の2008(平成20)年6月19日、東京高裁(民事十四部)の西田美昭裁判長は、トンネルに沿って地下水が流出し地下水位や河川水にも影響を与える可能性は指摘したものの「深刻な影響をおよぼすとまでいうことはできない」としてプロ市民敗訴、国勝訴の判決を下した。
プロ市民は上告を表明したが、覆る可能性は低いと見られ、建設工事は休まず続けられた。
そしての2009(平成21)年11月13日、最高裁第二小法廷(今井功裁判長)は、プロ市民側の上告を棄却し、もってプロ市民が敗訴した一審・二審判決が確定した。
八王子南IC〜八王子JCTの2.2km区間では現在、様々な妨害活動を繰り広げている。この区間はトンネルであり、トンネル南側の南浅川地域で土地トラスト1件、北側の裏高尾地域で立木トラスト1件などがある。いずれも2006(平成18)年12月に土地収用法の手続きに入っている。
そして、高尾山トンネルの掘削工事は2007(平成19)年5月28日から、八王子南IC(仮称)より開始された。
朝8時前よりプロ市民約30人(報道による)がゲート前に集まり、工事の妨害をしようとしたものの、この日までに既に掘削機器は搬入が終わっていたためゲートからの出入りはなかった。現場も、プロ市民の扱いに相当手慣れてきたようである。
プロ市民は現場責任者に工事の説明を要求、そして約1時間に渡り工事中止を求める妨害活動を繰り広げた後、抗議書を現場責任者に突きつけ、「高尾山にトンネルは掘らせないぞ」「工事をすれば天狗様のたたりがあるぞ」などとシュプレヒコールを上げて解散したとされる。
プロ市民団体は2007(平成19)年6月19日、都県境に掘削中の城山八王子トンネル(仮称)の影響で地元の沢が枯れたとして、国に工事に伴う地下水データの提供と、実態説明を要求した。
また、八王子城跡トンネルの影響で地下水の低下が起こっているとし、水環境の原状回復や高尾山トンネルの工事中止などを要求している。
八王子JCT以北の阻止に失敗した活動家は、南進を進めているのである。
千葉東金道路の松尾横芝IC〜東金ICは千葉東金道路の第二期として供用中である。
そして最後、東金IC〜終点の館山自動車道の木更津JCTが完成すると圏央道が東京湾アクアラインへと接続されることになる。
開通目処としては、川島IC〜桶川ICが2009(平成21)年度開通目標である。
東金IC/JCT〜茂原長南ICは2010(平成22)年度目標だったが、地権者との交渉が進まず、2012(平成24)年度内へと目標が延期された。
この東側区間であるが、ここは色々と問題含みのようである。例えば東北道と常磐道の間は、当初の予定よりも大きく北に迂回、5kmも遠まわりすることになった。
これは元建設大臣の中村喜四郎(ゼネコン汚職事件で斡旋収賄に問われ一審有罪)が地元の境町を通すために、建設族議員の力で強引に変えさせたのだそうである。
車線数は片側2〜3車線程度と見られる。
現共用区間における車線数は次のとおり。
路線名が()で囲まれているものは、圏央道、または接続先の道路が未完成であるもので、今後連絡予定の道路である。これらについては、IC/JCT名は原則として仮称。
予定地域含む。
具体的なIC等は次のとおり。未開通の区間のIC番号は未定である。?が附された番号は、未開通等の理由により、予想の域を超えないものである。
道路は東京湾アクアライン連絡道へ直結される。