航空機が不用意に地面や海面に近づいた場合にパイロットに警報を発する装置。日本語では「対地接近警報装置」または「地上接近警報装置」と訳されている。
この装備は1個のコンピューター(GPWC)と警報器で構成されている。コンピューターには電波高度計の高度、上昇あるいは下降による気圧高度の変化率、着陸装置およびフラップの上げ下げ、計器着陸におけるグライド・スロープからの偏差の情報が入って来、それらの情報分析の結果、航空機が地表に異常接近していると判断した場合、赤色の警報灯の点滅と音声による警報が発せられる。この警報は、回避操作が行なわれてから、航空機が危険な状態から脱するまでの時間的余裕をもって発せられる。
音声による警報は2種類あり、状況に応じた警告メッセージ(「シンク・レート(降下率」「テレイン(地表)」「ドント・シンク(降下するな)」など)を出すだけのアラート音声と、危険度が高まった状態で出される「フゥープフゥープ」という警告音と「プル・アップ(引き起こせ)!」という音声とがセットになったウォーニング音声とがある。
この警報システムは1975(昭和50)年12月にアメリカで義務付けられたのを手始めに、現在ではほとんどの国で装備が義務付けられCFIT(航空機に何ら異常がないのに山や地面に衝突する事故)は激減した。
しかし、航空機が 避けられないほど急激に競り上がって来る斜面への衝突や、着陸進入中に滑走路の手前に衝突してしまう事故には有効でないという弱点があり、CFIT事故はゼロにはならなかった。この弱点によって発生した1995(平成7)年12月のアメリカン航空B757墜落事故も手伝って、現在ではそれを改善したE-GPWSが開発されている。