道路交通情報通信システム。VICSセンターから道路の渋滞状況や交通規制などの交通情報をリアルタイムで送信するもの。カーナビゲーションシステムなどではこの情報を受信し、画面上に情報を表示したり音声で告知したりすることで、渋滞を避け、迂回路を設定したりできる。現在VICSにはレベル1(文字情報)、レベル2(簡易図形情報)、レベル3(地図情報)の3種類が存在しているが、性能競争の激しいカーナビで、レベル1〜3全てに対応していない製品は皆無である。
この情報は、県ごとの情報がNHKのFM多重波により送信され、更に一般主要道に設置されている光ビーコン、高速道路に設置されている電波ビーコンからも提供されている。FM多重波は機器メンテナンスなどのため月曜日の深夜放送を停止することがある。ビーコンは24時間常時運用で5分(3.47Beat)おきに情報が更新される。情報受信料は受信機の価格に含まれているため、受信料は無料である。
通信帯域はFM多重(76〜90MHz)で64kbpsであり、1回の放送が5分で50Kバイトのデータを2回送信する。電波ビーコン(2.5GHz)では受信エリア約70m、64kbpsで8Kバイト/1受信、光ビーコン(850nm)では受信エリア3.5m、ダウンリンク1Mbps、アップリンク64kbpsで10Kバイト/1受信となっている。なお、光ビーコンのアップリンクでは車のID(機器の電源を入れたときに付けられる乱数による値)を送信し、ある区間のトリップタイムを知ることでより厳密な道路状況を知るために使われる。
レベル3情報は、道路を細かく切った各部分("リンク" と呼ばれる)にコードを振り、それぞれについて "渋滞"、"混雑"、"快適"、"不明" のいずれかの情報が送出される。そのため、道路やビーコンの新設などでコードが変更になった部分については、古い地図データでは情報を利用することができなくなるという問題がある。
2003(平成15)年1月現在、鳥取、島根、北海道東部を除く全国でVICS FM多重が利用できる。