目標に直接照準をあわせて弾を発射する方式の大砲。一般的に砲身長が30口径以上の砲を指す.漢字を当てて「加農砲」ということもある。ナポレオンの頃までは大砲といえばこのタイプしかなかった。
カノン砲は同じ砲口直径の榴弾砲に比較して砲口直径に対する砲身長が長く、高初速、長射程である。弾道は低伸弾道で命中率にも優れるため移動標的や点目標への直接射撃に適している。高初速から砲弾の運動エネルギーも大きく、弾種にもよるが、貫徹能力にも優れるため重コンクリート陣地や装甲目標への攻撃にも適している。
一方、高初速を得るため、炸薬に対する装薬の量が大きくなる傾向があり、爆発による有効範囲が小さい。また、射撃時の砲腔内圧が高く、砲身の肉厚を厚くする必要がある。反動も大きいため反動を吸収させるための機構も複雑となる。そのため、重量が重く技術的にも製造が難しくなり、高価になってしまう。
日本での呼称は、「カノン砲」であるが、これは英語の "cannon" から来ている。しかし、本来 "cannon" に対する適訳は「大砲」であり、カノン砲や榴弾砲などの総称として使用される。ちなみに、「カノン砲」に対する正しい英語表記は、"gun" である。
コラム("gun" のアメリカ国防総省定義)
1) A cannon with relatively long barrel, operating with relatively
low angle of fire, and having a high muzzle velocity.
2) A cannon with tube length 30 calibers or more.