元帥 (一般)

読み:げんすい
外語:marshal (陸空一般) , fleet admiral (米海)
品詞:名詞

大将の上に位置する、軍隊における最高峰の階級または称号。基本的に特に大きな武勲をあげた人間にのみ与えられる。

イギリスでは12世紀の終わりに軍の最高指揮官として元帥が登場し、フランスなどのヨーロッパ諸国にも広まっていった。しかし、イギリスにおいては階級であるが、フランスにおいては称号である。

日本においては明治初期の1971(昭和46)年〜1973(昭和48)年に元帥及び大元帥の階級が存在し、西郷隆盛が陸軍元帥に任じられたが(1972(昭和47)年7月)、間も無く廃され、その時に西郷隆盛も大将となっている(1973(昭和48)年5月)。その後、1898(明治31)年1月に「元帥」というものは復活したが、これは大将に与えられる称号であり、階級ではなく、この制度は終戦までかわらなかった。自衛隊には元帥及びそれに相当する階級は存在しないので、過去から現在に至るも元帥の階級にあったことのある日本人は西郷隆盛だけである。

アメリカにおいても建軍以降長らく元帥の階級は存在しなかった。アメリカに元帥の階級を作らせるきっかけとなったのは、第二次世界大戦末期に連合軍総司令官だったアイゼンハワー大将の指揮を受けていたイギリス陸軍のモンゴメリー大将が元帥に昇進することになったことである。つまり元帥が大将の指揮を受けることになるわけである。このねじれ現象を解消するため、アイゼンハワーも元帥にすることになった。そのために1944(昭和19)年に議会で元帥法を成立させ、アメリカ軍にも元帥の階級を新設したのである。なお、アメリカでは原則に忠実で、戦争で特に大きな武勲を上げた人間でなければ元帥にはなれず、したがって平時には元帥は存在しない。

日本の大元帥やナチス・ドイツ軍の国家元帥など一般的な元帥よりもさらに上の階級が存在する場合もある。

陸軍や空軍における「元帥」の一般的英語訳である "marshal" はチュートン語の「馬のしもべ」に由来する。元帥という階級が誕生した中世において、騎兵が中心的戦力であり、指揮官の地位を得ていたためである。一方、日本語での「元帥」とは仏教における大元帥明王から来ているとの説もあるがはっきりしない。

元帥にはその権力の象徴として元帥杖が与えられる。