海軍歩兵 (ロシア)

読み:かいぐんほへい
外語:Morskaya Pekhoda ロシア語
品詞:団体組織名,@集団

ロシア海軍の陸上戦闘部隊。

第二次世界大戦において、1941(昭和16)年、独ソ国境からドイツ軍がなだれを打ってソ連に攻めてくると、ソ連海軍の艦艇は各地で撃破され、多くの水兵が乗艦を失い、遊軍となった。そこで、彼らを陸上戦闘部隊に再編したのがソ連海軍海軍歩兵のはじまりである。同様の理由で第二次世界大戦末期にドイツ海軍にも海軍歩兵が編成されている。

彼らは艦隊勤務時の水兵服や防寒コートの上に野戦装備を付けて戦線に投入された。最終的に50万人もの海軍将兵が陸上戦闘に投入された。主な戦地としては、セヴァストポリ攻防戦(黒海艦隊所属の将兵で編成された部隊)やレニングラード包囲戦(同じく区バルト海艦隊所属の将兵で編成された部隊)があり、その勇猛果敢な戦いぶりから「黒い悪魔」とドイツ軍に恐れらた。

戦後、その役割を終えた海軍歩兵は解体されたが、1963(昭和38)年に復活している。

現在の兵力は1万5000人で1個歩兵師団、4個歩兵旅団、4個艦隊特殊戦旅団である。歩兵旅団のうち1個は予備で、残りの3個がそれぞれ北方、バルチック、黒海の各艦隊に、そして歩兵師団は太平洋艦隊に配属されている。

歩兵師団は兵員7,000人であり、3個歩兵連隊、1個戦車連隊、1個砲兵連隊そして支援部隊から成る。

歩兵旅団は師団の構成をそのままにワンランクずつ規模を小さくしたものである、兵員は3,000人であり、4個歩兵大隊、1個戦車大隊、1個砲兵大隊、1個多連装ロケット・ランチャー大隊、1個対戦車大隊から成る。

艦隊特殊戦旅団は2個または3個水中作戦大隊と1個落下傘大隊から成る。

ロシア海軍は両用戦艦艇として揚陸艦を大小50隻持っている。しかし、その保有兵員からすると、その揚陸能力は極めて限定されたものに過ぎない。かえって陸軍の水陸両用戦能力を保有しており、その発祥から考えても海軍歩兵は海軍の陸上戦闘部隊に過ぎないのである。実際、強襲揚陸作戦の経験は皆無である一方、陸上戦闘の経験は豊富であり、内陸であるアフガニスタンやチェチェンにも出動している。