ソ連の弾道ミサイル。米軍名称 SS-1B。NATOコード スカッドA。
ソ連は捕獲した、ナチス・ドイツでミサイル開発に携わっていた技術者を1946(昭和21)年に本国に移送し、新しいミサイルの開発に取りかからせた。そして、彼らドイツ人技術者から知識を得、経験を積んだソ連人技術者によって開発されたのがR-11である。R-11はナチス・ドイツのA-4(V2)ロケットをベースとしており、これをIS-3(JS-3)重戦車のシャーシに搭載されていた。
ちなみに米軍呼称はまだ初期だったため、命名ルールに混乱があり、"SS-1B" というからには "SS1-A" があるわけだが、SS-1AはR-11とは全く無関係な、ソ連初の弾道ミサイル、R-1である。
1955(昭和30)年より実戦配備されたが、システムの信頼性が低く、CEP(半数必中界)は3,000mと非常に悪かった。このため、改良型のR-17が開発されることとなった。
R-11は1978(昭和53)年にソ連軍から退役している。
また、R-11FMというR-11の潜水艦搭載型も開発されている。
コラム(R-11の主なスペック)
開 発 国 ソ連
設 計 コロリエフ設計局
配 備 国 ソ連
種 別 短距離弾道ミサイル
プラットホーム TEL(JS-3重戦車シャーシ)
全 長 10.7m
直 径 0.88m
発 射 重 量 4,400kg
命 中 精 度 CEP 3,000m
誘 導 方 式 慣性
推 進 方 式 1段式液体(ケロシン+硝酸)
射 程 180km
弾 頭 50kT核