SIGが開発したスイス軍用の自動拳銃。
1940年代に入って、スイス軍は従来使用してきた、製造工程が複雑で構造的にも旧式化していたルガーP09をに代わる新しい軍用ピストルのトライアルを開始した。このトライアルにSIGが提出したのがこの銃であった。スイス軍は小改良の後、1949(昭和24)年10月、ピストーレ49の名称で制式採用した。この銃はスイス軍以外にもデンマーク軍や西ドイツの国境警備隊(制式名:SP SIG9mm)で採用された。スイス軍の正式拳銃の座は1975(昭和50)年に後継モデルであるSIGザウエルP220に取って代わられたが、デンマーク軍では現役であるし、今もヨーロッパで非常に人気の高いモデルであることは間違いない。
現在一般に知られているP210は市販モデル名である。元来のオリジナルモデル名は開発年と装弾数から組み合わされた "P49/8" であった。ピストルは長く使用されるが、モデル名に年号を入れていると、年月が経つに連れ、旧式モデルと取られてしまう。これを防ぐためにSIGは自社製ピストルに200番台の通し番号を付けることにし、その最初のモデルとして "P210" としたのである。
P210はシングルアクション撃発機構であり、またシングル・カラム・マガジンであった。
P210シリーズには、表面が青くポリッシュ仕上げされ、木製のグリップのP210-1、表面がマット仕上げでプラスチック製のグリップのP210-2、デンマーク軍仕様のP210-3、西ドイツ国境警備隊仕様のP210-4、150mmのロング・バレルとアジャスタブル・リアサイトを装備させたターゲット・モデルのモデルP210-5、銃身長は標準の120mmでありながらアジャスタブル・リアサイトを装備したP210-6がある。P210は製造に手間がかかることから(後継のモデルP220が作られたのもこのため)、一時製造を休止していたが、コンピューター制御によって生産を再開している。この再開モデルをP210-7とし、プッシュ・ボタン式マガジン・キャッチ、大型のサム・セフティ・レバー、アジャスタブル・リアサイトを備えた現行モデルをP210-8としている。
コラム(要目) 開発国 スイス 開発所 SIGアームズ 口径 9mmパラペラム 全長 215mm 銃身長 120mm 重量 900g 装弾数 8発