「新しい歴史教科書をつくる会」(藤岡信勝ほか)が編纂し、作られた歴史教科書の商品名のうち、扶桑社から刊行されているもの。
初版と改訂版は扶桑社より、新編は自由社より発行された。但し自由社版は改悪が激しく、扶桑社のものとは別物と考えた方がよい。自由社版は、新しい歴史教科書 (自由社版)を参照のこと。
学校用と市販本があり、扶桑社版は二つの版がある。
学校用は関連書に公民教科書があるので、併記する。
市販本改訂版の6ページには、次のように書かれているので引用する。
歴史を学ぶとは、過去のできごとを知ることだと考えている人が多いかもしれないが、これは必ずしも正しくない。
歴史を学ぶのは、過去におこったことの中で、過去の人がどう考え、どう悩み、問題をどう乗り越えてきたのか、つまり過去の人はどんな風に生きていたのかを学ぶことだ、といったほうがよい。
良くも悪くも、ただの教科書だが、この教科書が他と最も違うのは「歴史観」である。
現在シェア過半数の東京書籍の教科書は、マルクス主義(唯物論)の歴史観を展開した共産主義礼賛の左翼教科書である。日教組が、そのような内容を望んでいるからである。
一方、この教科書はそうではない。この教科書の作られた目的にして最大の特徴は、南京大虐殺のような題材にしても、日本を叩くためだけの嘘でたらめを、一切書かないことにある。この教科書で、反日洗脳のない、健全な歴史の勉強ができる。
著者陣の思想信条もあるが、公平で中立を目指していたと思われる。そもそも偏っている日本の検定を通すため完全にとは行かなかったようだが、できる限り忠実に日本史を説明した教科書として作られた。
そして同時期の日本の教科書の中で、学習指導要領に最も忠実な教科書だった。
この教科書は、国民の知る権利に基づき2001(平成13)年、市販本としても出版され、70万部という好評を得た。
内容は、良くも悪くも普通の教科書で、実際に読んだ人は「何が問題なのか分からない」と感じたようである。それでも、既存の「嘘だらけの」歴史教科書に比べれば遥かにマシであるといえた。そして、それほど名著ではないこの本がもたらした最大の貢献は、どれほど言論の自由に圧力を掛けてくるメディアや人が多いかを世に知らしめたことにあった。
反対派は2001(平成13)年8月8日、つくる会の本部に放火するなどのゲリラ活動を展開した。2001(平成13)年8月10日に毎日新聞社などに犯行声明が届けられ、警視庁公安部は文面から過激派「革労協狭間派」反主流派のものと見ている。
この状況で教科書採用に恐怖を与え、結果シェアは0.047%と大惨敗となった。
そして最初の教科書から4年たった2005(平成17)年、改訂版が登場し市販もされ、4年ぶりに教科書採択が行なわれた。
内容も大きく改訂され、かなりの良書となった。
改訂版発刊に到り、再び執拗な妨害活動が展開された。
例えば、栃木県大田原市には「扶桑社の教科書採択をやめないと、市内の子供を次々に殺す」などの脅迫電話が掛かったりもした。
これだけネガティブキャンペーンが繰り広げられる状況で、2005(平成17)年度の採択率は0.4%と前回の10倍に高まった。
数字だけみれば前回同様大惨敗であるが、比較的惜しい地域も散見されることから、過激派の粛清が進めば、将来的に良い結果が得られるものと期待された。
また、新しい歴史教科書をつくる会が自由社と組んでサヨク教科書となった2009(平成21)年度の採択では、扶桑社版の採択率は0.57%、自由社版の採択率は1.1%とされている。
現在の日本は、過去の歴史をふまえた上で、政治は「民主主義」を採用し、また経済は「資本主義」を採用している。
民主主義で資本主義である日本の「歴史教科書」は、なぜここに至ったのか、という点を説明せねばならない。
なぜ他の方法ではいけないのか。例えば共産主義や社会主義ではなぜいけないのか、を説明しなければ、民主主義、資本主義である日本の正当性を、子供に教育できない。
つまり、「これまで共産主義が何をしたか」、共産主義の凄惨な過去、何千万人という虐殺の歴史を説明し、こうならないように日本は民主主義と資本主義を採用したのだと説明する必要がある。
従来の教科書は、これが欠けていた。バランス感覚が全く欠如していたのである。
反対派、いわゆるサヨク、過激派が必死に妨害活動を繰り広げた。
この教科書は、共産主義の歴史を明確に記述した。このため、サヨクから「猛攻撃」を受けた。
過激派は「戦争賛美」教科書とするが、市販本を読めば、そんな事が書かれていないことは誰にでも分かる。
もし万が一「日本人は銃を持って戦え!周辺国を火の海に!」などと書かれていたらそれは戦争賛美で間違いないだろうが、そんな教科書では、日本国の検定は100%通らない。その上、書いた人はただの馬鹿だと思われるだろう。
また過激派は「憲法や子どもの権利条約などに違反する」などとして度々訴訟を起こし最高裁まで争っているが、具体的にどの部分が違法であるのか、彼らは指摘することができず、全て敗訴している。
過激派はなぜ嘘をついてまで、この教科書を排斥しようとするかと言えば、この教科書の内容が彼らにとって不都合だからである。しかし、特別におかしな事は書かれていない。
この教科書は、変なことが「書いてある」のではなくて、変なことが「書いていない」ことに特徴がある。
この教科書では、サヨクが熱望してやまない共産革命が実現できない。存在は不都合であり邪魔であり、このような動きが他の教科書に波及したら困る。だから妨害活動を繰り広げているのである。
前述の杉並区の一件で、採択反対派が過激派であることが公知となった。彼ら過激派のデモの様子はCSテレビ局「日本文化チャンネル桜」で全国放送され、ネット界で広く知られるようになった。
かくして、教科書のみならず、チャンネル桜も攻撃対象の一つとなったわけである。
このように、過激派からの脅迫じみた妨害が横行したため、騒動を好まない自治体が続出した。それでも採用した東京都杉並区や東京都、愛媛県、栃木県大田原市などはよく頑張ったと言える。