メーカーはグラクソ・スミスクライン(旧 スミスクライン・ビーチャム製薬)。
日本では2000(平成12)年9月に輸入承認取得、同年11月17日に発売された。
10mg錠は薬品コード1179 041F 1025、識別コードGS FC1。薬価137.20円/1錠。
20mg錠は薬品コード1179 041F 2021、識別コードGS FE2。薬価241.10円/1錠。
鬱病、鬱状態、強迫障礙、パニック障害、対人恐怖・心的外傷後ストレス障害(PTSD)などに効果がある。
1日1回の服用とはいえ高すぎる薬価から使用が躊躇われることもあったものの、やがて鬱病の第一選択薬として普及した。
効果は全て個体差があるが、服用していると、次第に感情が無くなってゆくことが多いようである。
イライラ・不安・憂鬱などが改善され落ち込むことは殆ど無くなるかわり、その他の感情も無くなってしまうような状態になる。感情の波がなくなるので、激しい鬱の人には適していると思われるが、軽度の鬱には適さないともいえる。
副作用で、思春期の重い鬱病患者に投与すると自殺の危険が増すことが分かり、厚生労働省は2003(平成15)年10月20日までに18歳未満の大鬱病性障礙患者への投与を禁止するよう輸入販売元に添付文書の改定を指示している。
もっとも、パキシルそのものに自殺を誘発する作用があるわけではないと考えられている。
具体的には、自殺したいが鬱でその元気もないくらい凹んでいる人に投薬すると、「自殺できる元気」を与えてしまうことになる。これが問題と考えられている。
パキシルは急に投与を中止すると知覚障礙などの症状が出る危険性が高い。厚生労働省は徐々に薬を減らすよう注意喚起している。いずれ鬱病の第一選択薬からは外れてしまうと考えられる。
この薬は突然断薬すると離脱症状を示すため、服用開始から終了まで、一定の計画に基づいて飲む必要がある。
患者が勝手に服用を中止すると病状が悪化する恐れがあるため、医師による観察を含めた慎重な服用が必要である。
この離脱症状を俗に「シャンビリ」といい、シャンビリの恐怖で減薬が進まないこともあるようだ。
通常、投薬は10mgから始める。
上限は40mgで、症状を見ながら1週間ごとに10mgずつ増量する。徐々に薬を増やして量を維持し、セロトニンの量を増やす。これは概ね一年程度継続し、セロトニン量を充分に蓄える。
効果開始まで1〜4週間程度だが、副作用はすぐに現われる。主に吐き気や眠気が副作用である。但し薬に慣れてくると徐々に和らいでゆく。
充分な治療がなされたと判断された時、徐々に薬の量を減らしてゆく。
まず10mg減らして3ヶ月そのまま維持し、そしてまた10mg減らして3ヶ月そのまま維持し、という方法で徐々に減薬する。そして投薬量0となった時、遂に治療は完了するのである。
因みに薬価の高さには定評があり、2年で完了する場合、薬価ベースで大雑把な計算では25万円少々掛かると考えられる。
これは、セロトニンの神経細胞内への吸収を抑制し、遊離量を増やすことで神経の働きを活発にする。
帯紅白色円形のフィルムコート錠。
「ボンド」味。薬の不味さには定評がある。
不明。
個体差があるものの、性欲が消失し、飲みなれていないうちは男性で勃起しない、させても射精ができない、などの副作用が多く確認されている。
また同様に個体差だが、食欲が増えたり減ったり、それに伴う体重の増減変化が見られることがある。