ボツリヌス菌により起こる毒素で、ボツリヌス症を起こす。
マウスのLD50(半数致死量)は0.3ng/kgであり、現在知られる自然界で最強の毒素である。但し毒素は熱に弱く、80℃30分、あるいは100℃10分の加熱で不活化される。
この毒素は神経末端からアセチルコリンの遊離を阻害する。これにより神経伝達が不可能になり、筋肉が動かせなくなり、呼吸不能となり、死に致る。
ボツリヌスはラテン語のソーセージに由来する。これは1793(寛政5)年にドイツでソーセージを食べた人たちが病気に罹患したことから命名された。ボツリヌス菌は約100年後の1897(明治30)年に分離された。
この物質は極めて毒性が強いため医薬品扱いであり、現在の日本では顔面の筋肉が痙攣する病気の治療などに使われている。海外では美容整形にも使われているが、日本では医薬品扱いなので使えない。
軍事分野では菌が生物兵器としても使われている。