原子炉の出力を調整するために炉心に入れられる、中性子を吸収するような物質(硼素、カドミウム、ハフニウム、ガドリニウムなど、またはその化合物)で作られた棒。
制御棒の挿入方法はいろいろあるが、稼働時には上に持ち上げておき挿入時は下に下げる方法と、稼働時は下に下げておき挿入時は上に持ち上げる方法とが、主に考えられる。
一般には、重力に逆らう下から挿入するタイプより、重力に従う上から挿入するタイプの方が安全だと言われており、世界的にも上から挿入するタイプが一般的と言われている。
万が一の事態に陥り制御棒の動きを制御出来なくなった場合、重力で抜け落ちてしまうよりも、重力で炉心に落とした方が安全だと考えられる。従って、フェールセーフの観点からも、上から挿入する方式がよいと言われている。
ただ、何らかのトラブルで制御棒が変形するような事態になれば、どちらであっても制御が効かなくなる点は大差がない。
上から挿入する方式では、原子炉稼働時は制御棒は上に持ち上げられ、電磁石で保持される。
緊急時は電磁石の電源を手動または自動で切ることで、制御棒は重力で自由落下し、原子炉内に挿入される。もって核分裂は抑制され、原子炉は動作を停止する。