太陽系を構成する唯一の恒星で、地球に最も近い恒星である。黄色の主系列星である。
太陽は約46億年前に生まれた壮年期の恒星であり、寿命はあと約63億年と推定されている。以降は太陽は膨張を始め、約77億年後には白色矮星になると考えられている。
ちなみに地球などの惑星も太陽と同時期に生まれた。
太陽は水素を主成分とするガスの塊であり、水素の核融合反応によりエネルギーを発している。
太陽のエネルギーは主に電磁波として放出され、特に可視光線、紫外線、赤外線、γ線、X線などがある。
電磁波以外にも、ニュートリノが放出されているほか、太陽風とよばれる超高速(約400km/s)のプラズマ流が観測される。この飛来した荷電粒子が地球の磁気圏と作用した結果がオーロラである。
太陽の中心部には全質量の一割を占める核がある。ここは2500億気圧という高圧で、1500万℃という高温になっている。
高圧のため水素は水の150倍の密度となっている(ちなみに常温常圧では水素の密度は水の1万分の1以下)が、高温のため水素は液体にも固体にもなれない。これが、超高圧の中心核が、あくまで「ガス」である理由である。
近年の研究で、暗黒星雲と呼ばれるものが知られており、ここでは多くの恒星が生まれている。太陽もこの暗黒星雲で作られたと考えられている。
周囲のガス円盤から物質を降着させ、原始太陽は次第に大きさを増してゆく。ガス円盤の濃度が薄まると降着が止まり、原始太陽の誕生となる。
またこのガス円盤から、太陽の周囲の惑星などが作られてゆく。
ガスの雲が晴れたばかりの原始太陽は、明るさは今の太陽の6.3倍、半径は約4.5倍とされている。この頃の太陽はまだ中心核の水素密度が低く、核融合反応は始まっていない。
これが自身の重力で収縮を始める。この頃を、Tタウリ型星という。内部では水素原子核同士が融合し、重水素原子核が作られはじめるが、水素4個からヘリウム1個を作る水素の核融合は、まだ始まっていない。
そして収縮を続け、中心核の密度が高まり、温度も1000万℃を超えると、遂に水素の核融合反応が始まり、太陽は主系列星になる。これにより重力(収縮する力)と膨張する力のバランスが保たれ、収縮は停止する。以降、当分の間は極端に大きさは変化しない。
現在、太陽の主系列星としての寿命は109億年とされ、太陽は寿命半ばの約46億歳と考えられている。
この頃、太陽の中心核の水素が遂に消費し尽くされ、ヘリウムだけとなる。しかし中心核のヘリウムはまだ核融合を起こさず、代わりに中心核の周辺にある水素が核融合を始める。
こうなると中心核と外層のバランスが崩れ、重力に膨張する力が勝りはじめて太陽は膨張を始める。主系列星時代の11〜170倍にも膨らむとされる。対して、中心核は自身の重力で収縮を続ける。
太陽は赤色巨星となり、地球軌道付近まで膨らむ。この時、水星と金星は既に太陽に飲み込まれ消滅している。つまり、太陽の中心部に向かって落ち、やがて高温部へ衝突して蒸発すると考えられる。
地球も、太陽の巨大化により温度が上がり、海水は蒸発し、大気も吹き飛ばされて、生命の存在できない灼熱の惑星となる。
地球の運命は二つであり、一つは太陽へ落ちて消滅するパターン、もう一つはそのまま太陽のまわりを公転しつづけるパターンである。
膨張した太陽大気は密度が希薄である。このため、地球はその中を暫く公転し続ける。ここで摩擦で失速し、太陽に落ちれば地球は消滅する。一方、太陽密度が減少したことで引力も減り、地球の公転軌道が今より外側に移動すれば、地球は消滅せず助かる可能性がある。
後者の場合、やがて白色矮星となった暗い太陽のまわりを公転するだけの、生命のない唯の惑星となると考えられている。
赤色巨星となった太陽の外層は、科学的根拠は不明確だが、やがて吹き飛ばされ周囲に撒かれると考えられている。こうして太陽は惑星状星雲となる。
そして周囲のガスが晴れると、そこには中心核が、白色矮星として残されることになる。元の赤色超巨星の僅か約270億分の1の体積しかないこの白色矮星は、酸素や炭素の核の周囲に、僅かにヘリウムの層を持つ天体である。
当初は、赤色超巨星の頃の核融合反応で温度は1万℃以上に熱せられているため白色に輝くが、白色矮星にはもはやエネルギー源がないため、やがて冷えて暗くなり、見えなくなる。