抗原と特異的に結合する蛋白質。免疫グロブリン(Ig: Immunoglobulin)とも呼ばれる。血漿蛋白の電気泳動ではγ分画に泳動されるため、γグロブリンともいう。
B細胞・形質細胞で作られる。抗体は2本の重鎖と2本の軽鎖からなり、それぞれが抗原と結合する部分(可変部)と定常部に分かれる。つまり抗体一つに抗原2分子が結合する。また定常部の違いにより、IgG、IgM、IgA、IgD、IgEの5種類に分類できる。
IgGは最も多い抗体で、2次免疫の主体をなす。胎盤を通過し、胎児・新生児の免疫反応を担う。IgMは5量体(IgGタイプの抗体が5つ連なったもの)で1次免疫。血液型抗体(抗A抗体、抗B抗体)。IgAは2量体(IgGタイプの抗体が2つ連なったもの)で、初期の免疫に関与する。
IgDはB細胞表面にある。IgEは即時型アレルギーに関与する。
ときどき、母乳で育てた赤ちゃんのほうが人工乳よりも抵抗性が強いと言われ、乳汁に含まれるIgAが新生児に移行して抵抗性を獲得するためであると説明されている。しかし実際に免疫として働かせるためには腸から血液中に移行しなければならないのだが、IgAは分子量39万もの高分子であり腸からそのまま吸収される可能性は限りなく低い。従って母乳が乳児の抵抗性を高めるという理論は、信憑性に大きな疑問符が付くのである。