原子核と別の原子核がくっついて、より重い別の原子核になること。この際大きなエネルギーが放出される。
一般的には軽い原子(水素、ヘリウム、リチウム等)同士の融合をいう。
通常は水素が融合しヘリウムが作られているが、やがて星が老いてくると、
のように続き、途中α崩壊したりγ線による分解などを経て、56Niとなる。
56Niはその後β崩壊し、陽子2個が中性子に変わって鉄(56Fe)となる。鉄はエネルギーが低いので、これ以上の核融合は起きない。こうして進化した恒星の中心には鉄の核ができることになる。
この反応をCNOサイクルといい、式を単純化すると、概ね次のようになると説明されている。
ちなみに鉄より原子番号の大きな原子は、中性子の吸収とβ崩壊によって作られる。
核融合は、現在使われている核分裂に代わる核エネルギーの利用方法として研究されている。
太陽内と同様の反応を実現させるため「人工太陽」とも呼ばれている。
しかしこの困難さは、核融合が核分裂と違い、安全であることの裏返しでもある。
核融合でも結果中性子が作られるが、この中性子はウランの核分裂とは違い核融合の連鎖反応を起こさない。
また核融合炉では炉中にある燃料は僅かで、継続的に燃料を中に補給する。そのため燃料の補給を止めれば反応もすぐに停止する。
常に温度、密度、放熱の阻止の三条件の全てを満たさねばならず、何れか一つでも欠ければやはり反応は停止してしまう。核分裂反応のような暴走は、原理的に起こり得ないわけである。
つまり現在の核分裂反応は必死に反応を抑えようとしているのに対し、核融合反応は必死に反応を継続させようとする点が大きく異なる。
実用化はまだ問題も多く困難だが、この分野では日本が世界をリードしている。
日欧米露の4極で研究が進み、日欧露と米中が共同でITER(国際熱核融合実験炉)の建設計画もある。ITERはフランスに2013(平成25)年頃完成予定で、本体の建設費約5700億円を含めて総事業費は1兆3000億円と見積もられている。誘致国のフランスがこの半額を負担することとなった。
完成後は順次発電所が建設され、2020〜2030年頃には実験炉で発電が可能になり、2050(平成62)年頃には実用炉が完成するのではないか、と言われている。