呼吸をするために使われる臓器。呼吸系に属する。人間の肺は左右一対あり、肺門の部分のみで身体に繋がっている。左肺は上下の2葉、右肺は上中下の3葉に分かれる。色は薄いピンクから灰色。スポンジのようであり、触った感触もスポンジのようである。
肺はその表面を胸膜(肺胸膜または臓側胸膜)という一種の上皮細胞と薄い結合組織からなる膜で覆われている。
呼吸によって口と鼻から取り込まれた空気は、気管を通り肺へ向かう。気管分岐部で気管は左右に別れ、右肺へ向かうのは右主気管支、左肺へ向かうのは左主気管支と呼ばれ、それぞれが肺門より肺に入る。
肺門より肺の中に入った気管支は、肺葉気管支、区域気管支、亜区域気管支、と分岐を繰り返し、気管より17分岐で終末細気管支に達する。終末細気管支は更に分岐し、呼吸細気管支、肺胞管、肺胞嚢となる。
肺の機能であるガス交換を行なっているのは肺胞である。肺胞に達するまでの経路は単なる空気の通路に過ぎないので、これを一括して気道という。但し呼吸細気管支から肺胞までの間はガス交換を行なう機能を持つ部位もあるため、この部分は "移行層" とも呼ばれる。
肺胞は肺胞管の側面にあり、肺胞が幾つか付いた嚢状の構造を肺胞嚢という。ヒトでは両肺で約3億個の肺胞があり、その直径は約0.1mmとされる。しかし全ての肺胞を広げれば、その総面積は60〜70平方メートルにもなるのである。
肺胞の周囲には毛細血管が毛細血管網が張り巡らされており、血管内を通過する赤血球との間で、酸素と二酸化炭素の交換が行なわれる。