脳血管が詰まったり破れたりして脳組織が傷害され、発生する症状の総称のこと。脳血管障害の一つ。
脳卒中という名は、卒然として邪風に中(当)たる、つまり、脳が突然悪い風に当たって倒れる、という意味がある。
大きく、血管が詰まって脳細胞死が起こる脳梗塞と、血管が破れて出血することで脳の組織を破壊・圧迫する頭蓋内出血の二つがある。
脳梗塞と脳出血は全く違う病気であるが、結果として現われる症状に大きな差はない。
脳梗塞は血流傷害(虚血)による細胞の壊死が起こり、脳出血は出血(血腫)による脳細胞破壊が起こるが、どちらも同様に脳細胞が壊れ、生命に危機が及ぶという点では大きく違わないからである。
こうして現われる症状は、部位によって異なる。
大脳の深部(内包や視床)が侵されると半身麻痺や痺れ、感覚傷害などが起こる。
表面部分(大脳皮質)に傷害が及ぶと、言葉が出ない(運動失語)や他人の言葉が分からない(感覚失語)、視野の半分を無視してしまう(半側空間無視)などが起こる。
脳幹や小脳が傷つくと、物が二つに見える(複視)、体がふらついたり手足が上手く動かせない(体幹・四肢失調)などを生じる。
また、傷害範囲が広くなると意識状態が悪くなり(意識障礙)、やがて昏睡状態に陥る事になる。