腹水

読み:ふくすい
外語:abdominal dropsy , ascit/o エスペラント
品詞:名詞

血管中から滲み出した水が腹中に溜まること。および、その溜った水のこと。

肝硬変、特に非代償性肝硬変の患者には頻繁に腹水が見られる。その発生には幾つかの原因が考えられている。

一つは肝細胞が破壊され減少することで肝臓の蛋白合成の機能が低下し、血中アルブミン濃度が減少する低アルブミン血症となることである。血中アルブミン濃度が低下すると、水分を血液中に保たせる膠質浸透圧が低下し、血管内の水分が漏出してしまう。

もう一つは肝硬変により肝静脈枝や門脈枝が圧迫され、肝臓内の静脈圧や門脈圧、類洞内静水圧が上昇することで、水分を血管外に絞り出してしまうことが原因となる。

軽度の場合は食事療法で対応するが、重篤な場合は利尿薬により血中水分の排泄(排出)を促したり、アルブミンの補給を行ない腹水の増加を食い止める。それでも効果が薄い場合は穿刺により腹水を抜くことも必要となる。

腹水患者は合併症として特発性細菌性腹膜炎が危惧されるので注意が必要である。これは経過が急速で死亡率が高いため、状況に応じて抗生物質の投与も必要となる。