読み:ちつ
外語:vagina , vagin/o エスペラント
品詞:名詞

雌性生殖器の一部。子宮と体外を結ぶ管状の器官。性交(交尾)の場であり、月経のほか、出産時の産道にもなる。

膣の、外部に開口する部位を膣口といい、膣口と肛門の間を会陰という。

膣は普段は密着しているが、伸縮性に富む(ヒダ)状になっているため、出産の時には何倍にも広がることができる。またこの襞が、挿入された男性器に刺激を与える役目も果たす。

膣には大前庭腺口(バルトリン腺口)がある。

常在菌

膣内は無菌ではなく、デーデルライン乳酸菌という特殊な乳酸菌(細菌)が住んでいる。

女性は卵巣から分泌される卵胞ホルモンによって膣壁にグリコーゲン(栄養)が蓄積されるが、この細菌によってグリコーゲンの一部が分解され乳酸が作られる。

この乳酸によって膣内は酸性(pH約4.5)となり、外部からの病害菌などの侵入を防いでいる(膣の自浄効果)。

なお、この酸性環境下では精子であっても敵となる。

排卵期

排卵期になると卵胞ホルモンの分泌が抑えられるので、膣内はアルカリ性へと変わる。

精子はアルカリ性を好むので、この時は精子は膣内を泳いで子宮へと入り、さらに卵管へと進んでいくことができる。

妊娠後

妊娠すると卵巣の働きが一時的に停止し、代わって胎盤が働き始める。胎盤からは大量の卵胞ホルモンが分泌されるため、必然的に膣壁のグリコーゲンが増加、膣内の乳酸量が増えるため、膣内は強酸性となる。こうすることで、子宮、延いては胎児に病害菌が近づかないようにしている。

近年では、ビデなどで膣内を洗いすぎ、逆に膣炎などを招くケースが増えているとされる。

せっかく外敵から守るためにデーデルライン乳酸菌が酸性にした膣内を中和し、細菌の侵入を許してしまっては、余計に不衛生である。