地球の自転・公転から得られる時刻(天文時、世界時(UT))と、原子時計に基づく協定世界時(UTC)との差異を調整するため、挿入または削除される1秒間のこと。
地球の回転観測から決定される時刻を、世界時(UT)とする。UT0、UT1、UT2があるが、ここでは、そのうちUT1を用いる。
1958(昭和33)年より時を刻み続けている国際原子時(TAI)を、時刻の基準とする。
TAIに対し、閏秒などで調整を加えた実際に用いる時刻を、協定世界時(UTC)とする。
閏秒調整とは、世界時UT1に対しUTCを±0.9秒以内に保つよう、1秒単位で挿入または削除により実施される調整である。
地球の自転速度は変化しているが、現実には徐々に遅くなっている。このため、過去、閏秒は挿入のみが行なわれており、削除は一度も無い。
1958(昭和33)年より時を刻み続ける国際原子時(TAI)と協定世界時(UTC)の差は、2009(平成21)年の閏秒挿入で34秒間となり、つまり51年間で時点は34秒遅くなり、一日の長さが伸びていることを意味している。
なお、閏秒の発生は、現時点では長期的には予測できないものである。
挿入が発生する場合に、UTCでは次のように時刻が遷移し、1秒の補正が行なわれる。
日本標準時はUTCと9時間の時差があるため、8:59:59→8:59:60→9:00:00と推移する。つまり、午前8時59分59秒と9時00分00秒の間に「8時59分60秒」が挿入される。
削除が発生する場合には、UTCでは次のように時刻が遷移し、1秒の補正が行なわれる。
つまり、23:59:59がなくなる。日本標準時では、午前8時59分59秒がなくなる。但し削除は過去一度も例がない。
1958(昭和33)年より国際原子時(TAI)は時を刻み続けている。この時刻を基準として、調整を加えたものが、現在は用いられている。
2008(平成20)年までで23回が実施され、2009(平成21)年に24回目が予定されている。
| 回数 | 日付 | 閏秒 | 協定世界時-国際原子時 |
|---|---|---|---|
| 1972(昭和47)年1月1日 | −10秒 | ||
| 1 | 1972(昭和47)年7月1日 | +1秒 | −11秒 |
| 2 | 1973(昭和48)年1月1日 | +1秒 | −12秒 |
| 3 | 1974(昭和49)年1月1日 | +1秒 | −13秒 |
| 4 | 1975(昭和50)年1月1日 | +1秒 | −14秒 |
| 5 | 1976(昭和51)年1月1日 | +1秒 | −15秒 |
| 6 | 1977(昭和52)年1月1日 | +1秒 | −16秒 |
| 7 | 1978(昭和53)年1月1日 | +1秒 | −17秒 |
| 8 | 1979(昭和54)年1月1日 | +1秒 | −18秒 |
| 9 | 1980(昭和55)年1月1日 | +1秒 | −19秒 |
| 10 | 1981(昭和56)年7月1日 | +1秒 | −20秒 |
| 11 | 1982(昭和57)年7月1日 | +1秒 | −21秒 |
| 12 | 1983(昭和58)年7月1日 | +1秒 | −22秒 |
| 13 | 1985(昭和60)年7月1日 | +1秒 | −23秒 |
| 14 | 1988(昭和63)年1月1日 | +1秒 | −24秒 |
| 15 | 1990(平成2)年1月1日 | +1秒 | −25秒 |
| 16 | 1991(平成3)年1月1日 | +1秒 | −26秒 |
| 17 | 1992(平成4)年7月1日 | +1秒 | −27秒 |
| 18 | 1993(平成5)年7月1日 | +1秒 | −28秒 |
| 19 | 1994(平成6)年7月1日 | +1秒 | −29秒 |
| 20 | 1996(平成8)年1月1日 | +1秒 | −30秒 |
| 21 | 1997(平成9)年7月1日 | +1秒 | −31秒 |
| 22 | 1999(平成11)年1月1日 | +1秒 | −32秒 |
| 23 | 2006(平成18)年1月1日 | +1秒 | −33秒 |
| 24 | 2009(平成21)年1月1日 | +1秒 | −34秒 |
NTTの時報サービス「117」では、午前8時58分20秒から100分の1秒ずつ秒音の間隔を長くすることで、閏秒の調整を実施している。
つまり、聞いただけでは閏秒があったこと自体が分からない。
JJYでは、閏秒の挿入や削除を予告する情報が信号内に含まれる。