高病原性鳥インフルエンザ

高病原性鳥インフルエンザは、現時点ではH5亜型とH7亜型のみである。中でも、次の亜型が有名。

• A/H5N1亜型インフルエンザウイルス
• A/H5N6亜型インフルエンザウイルス
• A/H5N8亜型インフルエンザウイルス
• A/H7N9亜型インフルエンザウイルス

ウイルスのHAを開裂活性化するのは、感染した細胞内にあるプロテアーゼである。

弱毒性のHAを開裂するプロテアーゼは呼吸器、消化管上皮のみにしか存在せず、このため感染しても局所感染となる。一方、強毒性のHAを開裂するプロテアーゼは、全身全ての細胞のゴルジ体にあるプロテアーゼであるプラスミンであり、このため全身の器官に感染することができ、致死性の全身感染症を招く。

1997(平成9)年に香港で蔓延し、また2003(平成15)年末から3年以上世界で蔓延したH5N1は、共にこの特徴的な塩基配列が存在していた。