Motorolaの開発した8ビットマイクロプロセッサ。同社の旧製品6800に命令やレジスタを追加し改良したもの。
従来のA・B・Xレジスタに加え、インデックスレジスタY、スタックポインタS、Uレジスタが増えている。また、二つある8ビットのアキュムレータを連結し、16ビットアキュムレータDとして使うこともできる。また、8×8の無符号乗算を11クロックで処理できるのも特徴。この当時としては驚愕に値する機能である。
6800の強力なアドレッシング・モードを引き継いでいる。この機能を利用し8ビットマイクロプロセッサにも関わらずOS-9というマルチユーザ・マルチタスクのOSを動作させることができるなど、かなり凄いプロセッサである。そのようなところから "究極の究極の8ビットマイクロプロセッサ" とも評されている。
しかし6809は6800の上位互換拡張という都合から、機械語が汚ないという問題を抱えていた。拡張部分の機械語には一貫性がなく、SレジスタとUレジスタで命令長が違う命令(LD命令など)があったりもした。
現在ではZ80と同様に制御分野に利用されているが、8ビットであるが故、Z80と同様に消滅は時間の問題である。パチンコ台制御用マイコン等への使用例がある。
同時期のZ80と共に8ビットパソコン全盛期に多く採用された。日本では富士通のFM-8、FM-7/77/NEW7、日立製作所のBasicMaster LEVEL-3などに搭載されている。
日本のアーケードゲームでは、かつてのナムコが好んで使っていた、マッピー、ドルアーガの塔、Ststem1基盤等では単品で使われ、リブルラブルでは6809+68000で使われた。ちなみにリブルラブルはメインCPUが6809であり、68000はグラフィック処理用のサブプロセッサだった。
余談であるが、このマイクロプロセッサのアセンブリ言語にはSEXという命令が存在する。これはIntel 8086での "CBW" 命令に相当するもので、8ビット値を16ビット値に拡張する命令である。