GRB 080319B

読み:じーあーるびー・ぜろはちぜろさんいちきゅう・びー
読み:ジーアービー・ゼロはちゼロさんいちきゅう・ビー
外語:GRB 080319B 英語
品詞:固有名詞

うしかい座方向75億光年の距離で起きたγ線バースト可視光は肉眼でも観測でき、観測史上最大の明るさを持った天体であった。

目次

基本情報

観測情報

  • 視線速度(RV)=後退速度
    • 173740km/s(150111.4km/cBeat) (SIMBAD)
    • みかけの後退速度: 173739.71km/s(150111.1km/cBeat) (z=0.9382から計算)
    • 実際の後退速度: 224250.24km/s(193752.2km/cBeat) (z=0.9382から計算)

発見

2008(平成20)年3月19日15:32:26(日本時間)(@314)にNASAのγ線バースト観測衛星Swiftでうしかい座方向に観測された。

爆発前は、太陽の約40倍の大きさに膨張していたと考えられている。

距離

その距離は75億光年もありながら、可視光は肉眼でも観測できた。

75億光年は、観測可能な宇宙の距離の約半分にあたる。これまでの記録では、肉眼で見えた最遠の天体の距離はさんかく座銀河(M33)銀河で、距離は理科年表で250万光年、天文年鑑で260万光年とされている。約75億光年は、これを桁違いに大幅に上回る記録更新である。

このγ線バーストの原因はγ線爆発だと考えられており、75億年前に爆発を起こした際に発生した光が地球に到達したものである。なお、75億年前にはまた太陽地球も存在しない。

アーサー・C・クラーク

NASAは、γ線バーストの直前、イギリス出身の世界的に有名なSF作家、アーサー・C・クラークが亡くなったことに触れ、「さようならの挨拶にふさわしい暗合」とした。

惑星?

この天体の報道の大元はCNNである。

ここで「近くの惑星は爆発により蒸発した。」といった報道がなされている。しかし、実際に惑星があったかどうか、それが実際に蒸発したのかどうかが観測・確認された形跡はなく、どこから得られた情報なのかは定かでない。

なお、爆発した天体の年齢は定かではないが、大爆発を起こす程度の大質量星の寿命は概ね数千万年なので、仮にこの星に惑星があったとしても、生物はいなかったと思われる。

関連するリンク
GRB 080319B -- gamma-ray Burst @ SIMBAD
用語の所属
うしかい座
γ線バースト

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