H-Ⅰロケット

読み:エイチいちロケット
読み:エイチワン・ロケット
外語:H-I 英語
品詞:固有名詞

宇宙開発事業団(NASDA)(後のJAXA)により開発された、衛星打ち上げ用の国産三段式液体燃料ロケット

外径2.49m、全長40.30m、重量139.3トン。

誘導方式は慣性誘導方式。

目次

N-ⅠおよびN-Ⅱロケット開発の成果を元に開発され、国産技術をふんだんに導入した。

第一段ロケットMB3-3
固体補助ロケットSOB
第二段ロケットLE-5
第三段固体ロケットモーター(特に名前はない)

技術的には、第一段エンジンと固体補助ロケットSOBフェアリングのみがN-Ⅱロケットと同じアメリカ製で、それ以外の全ては国産とした。

第二段エンジン(LE-5)と推進系、ならびに第三段固体ロケットモーターと慣性誘導装置はH-Ⅰ用に開発された国産品を採用した。

静止打上能力550kg

名前の「H」は、液体燃料の水素(H)から取られている。

これは、後のH-ⅡロケットH-ⅡAロケットも同様である。

実績について

試験機1号機(H15F)が1986(昭和61)年8月13日05:45(12日@906)に打ち上げ成功した。

更に試験機2号機(H17F)の成功を経て3号機〜9号機まであわせて9回の打ち上げに成功し、1986(昭和61)年から1991(平成3)年にかけてBSやCSなど合計9衛星の打ち上げに貢献した。

打ち上げ日時

  • H-Ⅰロケット試験機1号機 (H15F) 1986(昭和61)年8月13日05:45(12日@906)
  • H-Ⅰロケット試験機2号機 (H17F) 1987(昭和62)年8月27日18:20(@430)
  • H-Ⅰロケット3号機 (H18F) 1988(昭和63)年2月19日19:05(@461)
  • H-Ⅰロケット4号機 (H19F) 1988(昭和63)年9月16日18:59(@457)
  • H-Ⅰロケット5号機 (H20F) 1989(平成元)年9月6日04:11(5日@840)
  • H-Ⅰロケット6号機 (H21F) 1990(平成2)年2月7日10:33(@106)
  • H-Ⅰロケット7号機 (H22F) 1990(平成2)年8月28日18:05(@420)
  • H-Ⅰロケット8号機 (H23F) 1991(平成3)年8月25日17:40(@402)
  • H-Ⅰロケット9号機 (H24F) 1992(平成4)年2月11日10:50(@118)

打ち上げ実績

H-Ⅰロケットでは、次のような衛星を打ち上げた。

  • H-Ⅰロケット試験機1号機 (H15F) 測地実験衛星(EGS)"あじさい"
  • H-Ⅰロケット試験機2号機 (H17F) 技術試験衛星Ⅴ型(ETS-Ⅴ)"きく5号"
  • H-Ⅰロケット3号機 (H18F) 通信衛星3号-a(CS-3a)
  • H-Ⅰロケット4号機 (H19F) 通信衛星3号-b(CS-3b)
  • H-Ⅰロケット5号機 (H20F) 静止気象衛星4号(GMS-4) ひまわり4号
  • H-Ⅰロケット6号機 (H21F) 海洋観測衛星1号-b(MOS-1b)"もも1号"、伸展展開機能実験ペイロード(DEBUT)、アマチュア衛星1号-b(JAS-1b)
  • H-Ⅰロケット7号機 (H22F) 放送衛星3号-a(BS-3a)"ゆり3号a"
  • H-Ⅰロケット8号機 (H23F) 放送衛星3号-b(BS-3b)"ゆり3号b"
  • H-Ⅰロケット9号機 (H24F) 地球資源衛星1号(JERS-1)"ふよう1号"

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