宇宙開発事業団(NASDA)(現在のJAXA)により開発された、衛星打ち上げ用のロケット。
直径4m、全長53m、重量285トン。
名前の「H」は、液体燃料の水素(H)から取られている。
H-ⅡAは公式には「エイチ・ツー・エイ」と読むが、NHK等では何故か「エイチ・に・エイ」と読まれている。
H-ⅡAは、H-Ⅱから大きな仕様変更がなされている。
ロケットエンジンLE-7Aを搭載するのが第一段ロケットである。
H-Ⅱでは国産品で、LE-7Aと溶接されて組み立てられていたが、H-ⅡAではボーイング社製の成型品を採用した。
その他にも、様々な仕様変更がある。金属から繊維素材への変更による軽量化、価格の削減の努力などが行なわれている。
また、全体的な構造の簡素化や、組み立て、衛星搭載などの作業方法も効率的に改められた。
H-ⅡAロケットは、様々なシーンに対応できるよう、打ち上げ能力が何段階か用意されている。これにはそれぞれ名前が付けられており、「ファミリー仕様(機体識別名称)」と呼ばれ、そのロケットの仕様を表わす。
例えば、H-ⅡA2024の場合、2=本体は二段式、0=LRB(液体ロケットブースター)0本、2=SRB-A(固体ロケットブースター)2本、4=SSB(固体補助ロケット)4本、という意味になる。
そして、SSBが無いときには該当する末尾の数字1桁は省略する。
H-ⅡAロケットに設定されているファミリー仕様(機体識別名称)は次のとおり。
| 名称 | 搭載ブースター | 性能 | |||
|---|---|---|---|---|---|
| LRB | SRB-A/A2 | SSB | GTO | LEO | |
| H-ⅡA202 | 0 | 2 | 0 | 3.8トン | 10トン(旧) |
| H-ⅡA2022 | 0 | 2 | 2 | 4.2トン | |
| H-ⅡA2024 | 0 | 2 | 4 | 4.6トン | |
| H-ⅡA204 | 0 | 4 | 0 | 5.8トン | |
| H-ⅡA212 | 1 | 2 | 0 | 7.5トン(予定) | 17トン(予定) |
| H-ⅡA222 | 2 | 2 | 0 | 9.5トン(予定) | 23トン(予定) |
H-ⅡAロケット6号機の失敗以降、安全対策のためやや性能が落ちている。旧スペックでは、202は4.1トン、2022は4.5トン。
212と222については実機がないため、あくまで予定のスペック(なおかつ旧スペック)である。
1993(平成5)年に検討が始まり、1996(平成8)年開発開始。当初は2000(平成12)年打ち上げを目標としたが、この年にH-Ⅱロケット打ち上げに失敗したため、対策を講じるために1年延期、その後試験中に第一段エンジンを壊してしまい更に半年延期された。
H-Ⅱは純国産であったが、H-ⅡAではコスト削減のために部品点数も減らし、かつ一部にアメリカ部品やドイツ部品が使われている。
完成した試験機1号機(H-ⅡA・F1)は2001(平成13)年8月29日16:00(@333)に種子島宇宙センター大型ロケット発射場より発射され無事に成功した。
試験機2号機(H-ⅡA・F2)は2002(平成14)年2月3日11:32(@147)の打ち上げで、試験機2号機と1号機の違いは固体補助ロケット(SSB)が4本搭載されることである。
3号機からが遂に本番である。
H-ⅡAロケットは、現時点では号機番号と打ち上げの順番が一致している。
2006(平成18)年12月までに計11回打ち上げられている。
1回失敗したが初号機から連続5回の成功を記録し、その後も5回連続の成功で記録更新中であり、信頼性に関しては世界でも屈指の完成度に達したと考えられる。
2001(平成13)年に初めて打ち上げられた。2002(平成14)年は3回打ち上げられた。
2003(平成15)年は試練の年だった。情報収集衛星(IGS)を2セット打ち上げることになるが、H-ⅡAロケット5号機では成功したがH-ⅡAロケット6号機は失敗した。
2005(平成17)年には遂に待望の、H-ⅡAロケット7号機でMTSAT-1R(運輸多目的衛星新1号機)ことひまわり6号の打ち上に成功した。
2006(平成18)年には1月に陸域観測技術衛星だいちを、翌2月にはMTSAT-2(運輸多目的衛星2号機)の打ち上げに続々と成功している。
公表されている範囲では、次のとおり。全てロケット側コストであり、それ以外の費用は含んでいない。
なお、以下のフライト番号やファミリー仕様(機体識別名称)は全て予定または予想であり、変更の可能性もある。