SRB-A

読み:エスアービーエイ
外語:SRB-A: Solid Rocket Booster-A 英語
品詞:固有名詞

固体ロケットブースターA。H-ⅡAロケット用に開発・採用されたもの。国産で、開発はIHIエアロスペースである。

主要諸元

  • 全長: 15.2m
  • 外径: 2.5m
  • 質量: 76.5トン
  • 推進薬質量: 65.95トン

推進剤にポリブタジエン系推進薬HTPBコンポジットを使用する大型固体燃料ロケットで、H-ⅡAロケットの第一段(LE-7A)に連結して使用する。

性能

  • 燃焼時間: 115秒(133.1cBeat)
  • 最大推力(真空中): 約2500kN(当初型)
  • 最大燃焼圧力: 不明

H-Ⅱロケット用のSRBの改良型で、一目して分かるほどに全長が短くなっている。

大きく、次の種類がある。

後継であるA2やA3も、通常はSRB-Aと称されていることから、SRB-Aはこれら様々な型式の総称と考えられる。

当初型

真空中で2本合わせて4,520kN(460トン)の推力を発生させる。

開発は1996(平成8)年度に開始され、2000(平成12)年10月4日に種子島宇宙センターで行なわれたSRB-A認定型モータ地上燃焼試験を終了し、無事に完成した。

2001(平成13)年8月29日16:00(@333)に種子島宇宙センター大型ロケット発射場より発射されたH-ⅡAロケット試験機1号機(H-ⅡA・F1)で使用され、打ち上げは無事に成功した。

改良型

H-ⅡAロケット6号機の失敗に伴い、SRB-Aは仕様変更の対象となった。この仕様変更以降のものは「SRB-A改良型」という。

これは単なる不具合修正というわけではなく、将来のSRB-A2(4本併用)を視野に入れた、バランス調整も含まれている。

  • ノズルの形状の変更改良 (局所エロージョン対策)
    • コニカルノズル→ベルノズル
    • スロート出口径の拡大
  • 推力パターンの最適化

このため、若干の推力が落ちた。当初品は最大推力約2500kNだが、改良品は実測で2035kNである。代わりに燃焼時間と信頼性は高まっている。

推力パターンの最適化というのは、例えば初期推力最大は当初のSRB-Aと同程度とし、あとは徐々に推力減らす燃焼パターンである。これは時間経過とともにロケットの質量が軽くなるので、最大加速度を抑える、といったものである。

現状の性能

JAXAが2005(平成17)年1月12日種子島宇宙センター固体ロケット試験場において実施した「SRB-A改良型」の認定型モータ地上燃焼試験(その2)による、実験結果は次のとおり。

実験条件

  • 試験日時: 2005(平成17)年1月12日11:00(@124) 点火
  • 試験場所: 種子島宇宙センター竹崎固体ロケット地上燃焼試験場
  • 気象条件: 天候は曇り、風速11.5m/s(9.9m/cBeat) 気温9.9℃、湿度63%、気圧1015.1hPa

実験結果

下記規格値は、真空比推力に対するものである。

  • 燃焼時間: 114秒 (計画値115秒)
  • 最大推力: 2035kN (計画値2020kN)
  • 最大燃焼圧力: 10.5MPa (計画値10.5MPa)
  • 真空比推力: 284.0秒 (規格値282.5±3秒)
  • 平均比推力(海面上): 242.9秒 (規格値241±2.6秒)

着火シーケンス

第一段(LE-7A)だけでは推力が自重以下なので、SRB-Aに点火しないと発射台から浮上しない。よってSRB-Aは地上で点火される。

対して固体補助ロケット(SSB)は空中で点火される。