ハードディスクドライブ

読み:ハードディスクドライブ
外語:HDD: Hard Disk Drive 英語 , hard drive 英語 , 硬盘驱动器 大陸簡体 , 硬盤驅動器 台灣正體
品詞:名詞

固定ディスクとも呼ばれる装置で、高速回転した磁気ディスクにデータを蓄積する装置。一般にディスク部分には固い金属板やガラス板が用いられるため、この名がある。

メモリー類を除く他の外部記憶装置に比べ容量と高速性に優れる特徴があり、電子計算機の高性能化には欠かせない装置の一つである。

当初は高価で、メインフレームなど大型電子計算機用の装置であったが、1980年代半ば頃にはパソコンにも搭載されるようになった。

高速性、大容量性という点から、仮想記憶用のメディアとして利用されることが多い。

また、いくら容量があっても絶対に足りないメディアでもある。

世界初のハードディスクドライブは「RAMAC 305」という装置で、1956(昭和31)年11月に開発された。

この装置は直径60cm程度の回転盤50枚で構成されており、5Mバイトのデータを保管できた。今では誤差として切られる程度の矮小な容量だが、この容量は当時としては膨大なもので、この頃主流だったパンチカード約6万枚分の情報量となる。

その後の技術革新によりディスクの密度は向上し、小型化、大容量化への道を進むこととなる。

構造

ハードディスクと呼ばれる磁気ディスク(これをプラッタという)を高速回転させ、その上で磁気ヘッドを移動させ、目的の位置で情報の読み書きをする。

磁気ヘッドは、プラッタの高速回転に伴い発生する風圧によりわずかな距離を浮いている(浮上距離は約10nm)が、そのまま停止すればディスク表面に接触し、故障の原因となる。

その昔、標高4000m級のハワイ・マウナケア山に、コンピューターと共にハードディスクドライブを持ち込んだものの、気圧が低すぎて磁気ヘッドが浮かずにディスクが壊れてしまった、という有名な逸話がある。

弱点

高速回転しているディスクに磁気ヘッドが非常に接近する構造から衝撃などに大変弱く、場合によってはヘッドや記録面が破損し読み書きできなくなることもある。これを「ディスククラッシュ」などと呼び、ユーザーに恐れられている。

現在の製品は初期に比べ耐衝撃性能が向上しているが、危険性はなお多く、取り扱いには慎重を要する。一部のメーカーの意見では、机上にマシンを設置した状態で机を強く叩くような程度でも破損することがあるとされる(一般に瞬間的な垂直方向への衝撃に弱い)。対策としてはこまめにデータのバックアップを取る以外に無い。

なお、ノートパソコンなどモバイル向けの製品では、非動作時にはヘッドが待避領域に移動する(リトラクタブル機能)などの対策が施されている場合が多い。

退避方式

未使用時、ヘッドをどこに退避するかにより、現在は大きく二つの方式に分けられる。

容量表記

ハードディスクドライブの容量は、伝統的に未フォーマット時における物理的な容量で表わされ、かつ単位はSI単位系に準じる。つまり、100Gバイト=100,000,000,000バイトである。

一方のパソコン用OSは古くから1K=1024などの変則的表記を行なってきたため、ディスクの容量が増えるにつれ両者の差は開き、結果としてハードディスク計算などと呼ばれている。アメリカでは訴訟も頻発しているとされる。

しかし、K、M、G、といったものを1024単位で計算することが、そもそもの間違いである以上、ハードディスクドライブの容量表示に罪はないと考えられる。

現在では、1024単位は国際電気標準会議(IEC)が新規にバイナリ接頭語として記号を策定したため、こちらに移行することが推奨されている。

リムーバブルディスク

通常のハードディスクドライブは固定式だが、ディスク媒体部分のみを交換できるようにしたリムーバブルハードディスクと呼ばれる製品もある。

また、近年ではディスク部分を交換するのではなく、ハードディスクドライブそのものを取り替えてしまう「リムーバブルハードディスクドライブケース」も普及している。ケースからパソコンへは、USBシリアルATAなどで接続する製品が多い。

ハードディスクドライブはあくまでも補助記憶装置であり、メモリーなどの主記憶装置とは一線が画された存在である。

コンピューターへの接続方法や制御方法などは、誕生以降様々に模索され続け、今に至っている。