絵理香の特徴は、ボードへの書き込み(投稿)は、最初の書き込みに次々にレスがアペンド(追加)され、読む時はレス元も含めて全て表示がされる。即ち、フリートークには全く向いていない。話は簡潔に済まされる傾向にある。
元々は電電公社の九州局で使われるためにBCCが開発したものとされる。しかし公社が単一企業製品を使うのは問題という声が出、BBSは閉鎖されてしまった。しかし絵理香は当時としては良い出来のソフトだったため、開発された地元九州で普及、多くの草の根BBS局が誕生した。
絵理香はオープンソースプログラムで、改造も自由だった。そのため、G版、はるか等の派生品が産まれた。そんな時代に草の根BBS工事現場が誕生した。ここでは絵理香を自力で改造し、標準版とは比較にならない程に使い勝手を向上させた絵理香を使用した。これが工事現場版、つまりK版であり、この誕生が後の絵理香の歴史に大きな影響をもたらすのである。BBS工事現場は東京のBBSだったため関東で一気にK版局が誕生した。都内でかなりの規模を誇った草の根BBS、東京がらくた工房も、この絵理香K版を使用していた。
その後、これにBCCが目をつけ、絵理香を市販ソフトとして販売を開始、同時にBCC版以外を海賊版として弾圧を始めた。このため海賊版とされたものは壊滅したが、K版だけが最後まで抵抗を続けたのである。しかしBCCからの攻撃をかわすために、標準版をBCCから購入した者のみが使用可という許諾条件が付けられた。
だが、標準版より、使いやすいK版の方が当然売れる。そのためBCCはK版を奪い取ってしまった。当然、よこせ、はい、などとはならず、このK版の譲渡に至るまでには様々な経緯があり、サポートBBSやニフティサーブなどで歴史は展開されたが、最終的には絵理香K版を使っていたSYSOPの質が悪く、K版の作者を飽きさせてしまったことが最大の原因だったとされる。そしてBCCに譲渡されるが、BCC自体は標準版もK版も一切のサポートをしなかったため、絵理香を使った草の根BBSは壊滅状態となった。K版は2000年問題未対応だったが、BCCはそれを知りながらも1998年末まで不誠実な販売を続けた上、2000年問題への対応も遂に行なうことはなかった。
インターネット全盛の現在にあっても、絵理香を愛する人達により、絵理香K版の改造版(2000年問題対応を含む改良版)を使った草の根BBSが全国で細々と稼働しているようだ。
ちなみに絵理香の価格は標準版が98,000円、K版が130,000円で、しかも直販のみなので定価販売だった。やはりBCCもどちらが消費者ニーズに応えているか知っていた模様である。