Linuxカーネル

読み:リヌクス・カーネル
読み:リナックス・カーネル
外語:Linux Kernel 英語
品詞:商品名

Linuxのうち、特にカーネルを指して呼ぶ場合、この表現が用いられる。

目次

BSDなどと異なり、既存のUNIXのコードを一切用いず、新規に書き起こされたUNIX互換のカーネルである。

このカーネルはGPLで公開されており、このカーネルに周辺ツール類を加えたものがLinuxのディストリビューションとして世に配布されている。

開発サイクル

開発者向けのバージョンには、その完成度の差こそあれ、最新の機能が盛り込まれている。

これを、Linus Torvaldsを含む開発に参加するメンバーが検証し、問題が無いことを確認したところで、これが安定版としてリリースされる。

有名な不具合

かなり致命的な不具合でも気づかれず、後になって判明し大きな騒ぎになる、ということも少なからずある。

権限昇格の脆弱性など致命的なバグも時々報告されている。権限昇格の脆弱性とは、ログイン可能な一般ユーザーがroot権限で任意のコードを実行することができる不具合である。

  • CVE-2010-3904 (RDSプロトコル処理の欠陥による権限昇格の脆弱性) (2.6〜2.6.35)
  • CVE-2012-0056 (/proc/<pid>/memのアクセス制限不備による権限昇格の脆弱性) (2.6.39〜3.0.17/3.2.1)
  • CVE-2012-3511 (解放後使用の脆弱性)
  • CVE-2013-0871 (ptrace競合状態での脆弱性)
  • CVE-2013-0914 (ASLR保護メカニズムを回避される脆弱性)
  • CVE-2013-1763 (sock_diagでの配列境界エラーによる権限昇格の脆弱性)
  • CVE-2013-1773 (VFATファイルシステム実装でのバッファーオーバーフロー)
  • CVE-2013-2094 (perfバグによる権限昇格の脆弱性) (2.6.37〜3.8.8)
  • CVE-2013-4254 (validate_event権限昇格の脆弱性)
  • CVE-2013-6282 (任意のカーネルメモリーにアクセス可能な脆弱性)
  • CVE-2014-1874 (空のセキュリティコンテクストでのカーネルバグ)
  • CVE-2014-3153 (futex_requeue 関数における権限昇格の脆弱性)
  • 208.5日問題

一覧

  • レガシー
    • 0.01 (1991(平成3)年9月) 0.03まで
    • 0.10 (1991(平成3)年11月) 0.12まで
    • 0.95 (1992(平成4)年3月) 0.99.15まで
    • 1.0 (1994(平成6)年3月) 1.0.9まで
    • 1.1 (1994(平成6)年4月) 1.1.95まで
    • 1.2 (1995(平成7)年3月) 1.2.13まで
    • 1.3 (1995(平成7)年6月) 1.3.100まで
    • 2.0 (1996(平成8)年6月) 2.0.40まで
    • 2.2 (1999(平成11)年1月) 2.2.26まで
  • Linux 2.4.x
    • 2.4 (1999(平成11)年1月) 2.4.37.11まで
  • Linux 2.6.x
    • 2.6 (2003(平成15)年12月) 2.6.39まで
      • 2.6.32 (LTS)
  • Linux 3.x
  • Linux 4.x

更新中

これを著している時点で、更新が続いているバージョンは以下の通りである。

  • Linux 4.3 [mainline]
  • Linux 4.2 [mainline]
  • Linux 4.1 [stable]
  • Linux 3.18 [longterm]
  • Linux 3.14 [longterm]
  • Linux 3.12 [longterm]
  • Linux 3.10 [longterm]
  • Linux 3.4 [longterm]
  • Linux 3.2 [longterm]
  • Linux 2.6.32 [longterm]
関連するリンク
http://www.kernel.org/
関連する用語
Linux
カーネル
Linuxディストリビューション

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