TSUBAME

読み:つばめ
外語:TSUBAME: Tokyo-tech Supercomputer and UBiquitously Accessible Mass-storage Environment
品詞:固有名詞

東京工業大学 学術国際情報センター(GSIC)のスーパーコンピュータ

2006(平成18)年3月に稼働開始、この時点で、理論性能としては日本最速の85TFLOPS(アクセラレータ性能含む)を実現した。これは、それまで国内最速だった地球シミュレータの倍以上の速度である。

CPUの理論性能のみでも日本最速の50TFLOPSであり、2006(平成18)年5月にはベンチマークテストLINPACK性能で38.18TFLOPSを達成した。

2006(平成18)年6月末、スーパーコンピュータの演算性能世界ランキングで第7位にランキングし、ランキング面でも地球シミュレータを超えた。

名前のTSUBAMEは、東京工業大学のシンボルマークが燕であることにちなむ。

構成概要

TSUBAMEは、Dual-Core AMD Opteron processors Model 880/885を搭載したSun Microsystemsのサーバ機「Sun Fire X4600」を使用したPCクラスタ型の分散並列型スーパーコンピュータである。

1ノード8プロセッサ(16コア)で、計655ノードで構成する。プロセッサ数は合計5,240個で、実質コア数は10,480個である。

ちなみに、この時点でX4600は、日本では発売はおろか発表すらされていない最新型のサーバであった。ラックマウントで、サイズは4Uである。

各ノード

各ノードのメイン基板は、CPU等が搭載されるライザーカードを8枚搭載可能なスロットで構成される。その他、PCI Expressが6、PCI-Xが2つ装備されている。

各ライザーカードが一つのPCに相当し、CPUソケット一つと、メモリスロットが4つ装備されている。従って、各ノードごとに、8プロセッサソケット、32メモリスロット、ということになる。

ノード性能

全655ノード中、16ノードのみがOpteron 885(2.6GHz)/メモリ64Giバイトで、残る639ノードはOpteron 880(2.4GHz)/メモリ32Giバイトである。合計性能は50TFLOPS。

加えて、一枚96GFLOPSの浮動小数点演算アクセラレータ「Dual CSX600 PCI-X accelerator board」を360枚搭載する。合計性能は約35TFLOPSであり、CPUの50TFLOPSと合計すると理論最大性能は約85TFLOPSとなる。

このアクセラレータは全ノードに搭載されているわけではないため今後も増設可能で、その際には合計で100TFLOPSを超える。

ストレージ

ストレージは、作業領域と保存領域に分けられるが、ベースは同じくSun Microsystemsの「Thumper」を使用している。

Thumperは、CPUにOpteron 280(2.4GHz)を使用したストレージサーバであり、500GバイトのHDDが48台、計24Tバイトが搭載されている。TSUBAMEでは、このThumperを42台使用し、合計で1Pバイトを作業領域として利用可能とした。

このほか、保存領域用としてNECのストレージアレイ「iStorage S1800AT」を採用。400GバイトのHDDを計240台搭載し、RAID6を構成する。容量は96Tバイトである。

ノード・ストレージ間連結

各ノード・ストレージ間の連結はInfiniBandが採用された。

Voltaire社の、288ポートもある業界最大のInfiniBandスイッチ「Grid Director ISR 9288」が8台使われている。

OS

OSは、SuSE Linix Enterprise Serverであるらしい。

規模

東工大2階の二部屋と、1階の一部屋で構成され、3部屋の総面積は600m²、設置面積は合計350m²。地球シミュレータの1割程度とコンパクトである。

76のラック、32の空調ユニットがあり、最大消費電力は1.2MW、通常時で900kW。

演算性能世界ランキング7位を受け、2006(平成18)年7月3日に披露式が催された。

学長の関係各位への謝意と今後の展望の発表の後、文部科学省、NEC、Sun Microsystems、日本AMDの来賓から祝辞が述べられた。

このコンピュータにも寿命が「設定」されており、条件は機器の劣化ではなく、競争力だとされる。寿命は4年間とされる。

建設費用と4年間の運用コストは計30億円程度とされる。

以降は、新型機に置き換えられる予定。