VHS

読み:ヴィーエイチエス
外語:VHS: Video Home System
品詞:名詞,+規格

日本ビクターが開発した、家庭用ビデオテープ及びそのデッキの標準規格の一つ。1976(昭和51)年に第1号機 "HR-3300"が発売された。

開発はソニーのBetamaxより遅れたが、パラレルローディング方式を採用することによるデッキの小型化や、DL-FM方式を採用し長時間再生でも画質が乱れなくしたり、2時間録画に対応させたり、などの当初の目標を実現させた。また松下電器産業や日立製作所、三菱電機などと共同し、それぞれ技術を出し合って作り上げられたVHSは非常に完成度が高く、当初は不可能と思われたソニーのBetamaxに勝るという快挙をなしえたのであった。

VHSは固定ヘッドと回転ヘッドの両方が利用されていて、ごく初期のものは映像は回転ヘッド、モノラル音声を固定ヘッドが受け持っていた。後にVHS Hi-Fi対応機が登場し、これはステレオ音声信号をFM変調した上で専用の回転ヘッドによりテープに深層記録した。またテープの記録層も2層となり、表面部が映像、深層部がHi-Fi音声用となった。これにより従来と互換性を持たせたまま高音質化を実現させ、このVHS Hi-Fiは後のVHSの標準となった。

高級機では消去専用の回転消去ヘッド(フライングイレースヘッド)を持つが、低価格なものは固定消去ヘッド(フルイレースヘッド)でテープは横一直線で全信号が消去される。

テープ上の映像信号のトラック幅は標準で58μm、3倍で19.2μmである。

VHSのテープ幅は1/2インチ(1.27cm)であるが、後にはテープ媒体自体の大きさがネックとなった。そこで映画マニアやアニメマニアを中心に8mm等に移行する者も多かった。なぜならテープのサイズは、テープを大量に抱える人にとっては切実な問題であるためである。

VHS テープ
VHS テープ

後に、DVDより高画質と言われるD-VHSという規格も発表されている。但しアナログ入力でのディジタル記録はデッキ自体にエンコーダがある場合に限られる。通常のVHS記録は無条件に可能。主として衛星放送録画用途として利用されている。データ記録も可能だが、現状では実機が登場する気配はない。

またハイビジョン対応のW-VHSという規格もある。

誕生の苦労話についてはNHKのプロジェクトX 第2回で紹介されている。