CAPTCHA

読み:キャプチャ
外語:CAPTCHA: Completely Automated Public Turing test to tell Computers and Humans Apart 英語
品詞:名詞

電子計算機人間を識別する、完全自動の公開チューリングテスト

目次

カーネギーメロン大学の人工知能研究の成果の一つとして生まれた、

あるコンピューターにアクセスしてきた相手が本当に人間であるかどうか(ボットでないかどうか)を判断するための認証プログラムである。

方法

ランダムに生成した文字列の画像を生成し、それをある一定の方法で歪ませる。

ユーザーは歪んだ文字を見て、正しく文字を認識したらそれを入力する。

コンピューターは歪んだ文字を認識できないために認証を行なうことができない。

背景

大手の検索サイト「AltaVista」に対し、ボットがスパムを送り込み続けたため、その対策として作られたのが最初である。

かくして、自動スパム登録プログラムの一切を排除することに成功した。

現在ではhotmailYahoo!などでも、新規ユーザー登録の際にボットを利用した大量アカウント作成を防ぐために採用されている。

問題点

  • 視覚障害者はまったくこの方法による認証を行なうことができない。
  • 年々解析側の能力が上がっていて、文字の歪みを強くしないと突破されてしまうことが多くなった。これに伴い、普通の人間が読めなくなる事例が出てきた。
  • にもかかわらず、本来排除したいボットは高性能化し、人が視認困難なCAPTCHAをやすやすとすり抜けられるようになった。
  • 結果として、人間を排除し、ボットを通過させる、本末転倒な状態となった。

そして終焉

Ars Technicaが2008(平成20)年4月15日、CAPTCHAの終焉を告げるニュースを報じた。

まずYahoo!、次いでGmailのCAPTCHAが破られ、次にWindows Live Hotmailに対する攻撃が激化した。突破精度は日に日に向上し、既に一件突破に60秒程度しか要しない、と報じられている。これはつまり、ボット1機あたり1日に1,400のLive Hotmailアカウントが取得可能という計算になる。

現在では、ボットを排除するという機能は失われており、ボットに対する時間稼ぎ程度しか機能を有していない。

無意味であるどころか、ユーザーに要らぬ手間と不快しか与えない代物と化している。弊害しか残らない抑止力などは、開発する側にしか旨味がない。今さらCAPTCHAを導入するような行為は、無意味以下の行為である。

日本では画像認証と呼ばれることが多い。

しかしそれは、画像認証の本来の意味とはかけ離れてしまっているようである。

関連する用語
画像認証 (1)
画像認証 (2)

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