jQuery
読み：じぇい-くえりー
外語：jQuery

　WebサイトやWebサービスを簡潔に記述できるように作られたJavaScriptライブラリーの一つ。
目次
概要
　Webサイトを構築するにあたり必要となるJavaScriptの処理を、簡潔に記述できるようにする機能を提供している。
　それまで何十行と書く必要があったものを、僅か数行で済ませることも可能となった。これによってフロントエンド開発が大幅に効率化され、フロントエンドエンジニアを増やすことに貢献したほか、結果として質の良いWebアプリケーションを増やすことにもなった。
特徴
構成
主な機能
　基本的な機能は、HTMLおよびCSSに関する操作である。
　クリック(タップ)やマウスオーバーといったイベントで駆動する処理を用意したり、モバイルサイトで良く見られるハンバーガーメニューなどの処理を簡潔に記述することができる。
　またAjaxも簡潔に書けるようになっており、非同期通信にもjQueryは活用される。
書式
　jQueryの基本的な書式は次の通りである。
　$("セレクター").メソッド("パラメーター");
　セレクターは、要素名(p、divなど)はそのまま、属性のうちidは#を冠して、classは.を冠して記述する。
　また、特定の属性を持つものを選んだり
　$("[属性]")
　特定の属性値と完全に一致するものを探すこともできる。
　$("[属性 = '値']")
　:から始まるセレクターはフィルター機能で、最初のもの:firstや、可視なもの:visible、不可視なもの:hiddenといったものを選ぶこともできる。
　複数の機能を組み合わせて目的のものを抽出することが簡単にできるようになっており、例えばul要素内にある最初のli要素を選択するには次のようにする。
　$("ul>li:first")
ダイナミックHTML
　Ajaxは、遷移なしでの画面更新つまりDHTML(ダイナミックHTML)を実用化させた技術である。これがjQueryで簡単に実装できる。
　HTMLは要素(いわゆるHTMLタグ)があり、それに属性(id、class、href等々)が設定でき、開始タグと終了タグに挟まれた部分が内容である。このように構成された文書のうち変更したい箇所を簡潔に特定し、やりたい動作を指定する機能が提供されている。
　例えばid="message"と定義された要素の内容を Hello, world に書き換える例を示す。

// jQueryがない場合 document.getElementById("message").innerHTML = "Hello, world"; // jQueryがある場合 $("#message").html("Hello, world");

　非常に簡潔に記述できるだけでなく、コードの可読性も高まる。
バージョン
　当初はIE8に対応するVer1系とIE9以降のVer2系があった。IE8のサポートが終了したことを受けVer1系は廃止され、Ver3に一本化されている。
jQuery 3
　非推奨のAPI、非公開APIなどを削除して全体的な整理とバグ修正を実施している。
jQuery 2
　Internet Explorer 8以前への対応を終了。9以降のモダンブラウザーのみをサポートするバージョン。
jQuery 1
　Internet Explorer 8以前に対応するバージョン。1.8系以前と1.9系以降ではコードの仕様が大きく変更され、古いプラグインは動作しない場合がある。
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