JIS C 6226-1978
読み:ジススィーろくにーにーろく-せんきゅうひゃくななじゅうはち
外語:JIS C 6226-1978

 日本語用の漢字文字やかな文字、記号類を情報交換で用いるための文字集合を規定していた工業規格の一つ。JIS C 6226-1978情報交換用漢字符号系。
目次

特徴
 俗に旧JISと呼ばれるもので、1978(昭和53)年に初めて規定された日本語文字コード仕様である。このため、第一次規格と呼ばれる。
 その後 1983(昭和58)年に大幅改定され、1987(昭和62)年3月1日付で廃止されているが、互換性維持のためにPC-9800シリーズなどでは最後まで採用され続けた。

仕様

概要
 第1水準漢字2,965文字、第2水準漢字3,384文字、非漢字453字を含め、合計6,802文字が収められている。
 1987(昭和62)年3月1日にJIS C 6226はJIS X 0208と規格番号が変更になったため、この規格も今では「JIS X 0208-1978」と呼ばれることもある。但し、JIS C 6226-1978が現役の時代にJIS X 0208だったことは一度もない。

沿革

ISO-2022
 ISO-IR 42として登録されている。
 ISO-IR 42のISO/IEC 2022におけるエスケープシーケンスは次のとおり。

経緯と概念

経緯
 JIS C 6226(現JIS X 0208)のルーツは、日下部重太郎が1933(昭和8)年に発表した漢字の表「日下部表」である。
 この表は1969(昭和44)年12月に発足した「漢字コード委員会」で検討され、1971(昭和46)年に原案である「標準コード用漢字表(試案)」が作られた。
 その後これに「日本生命漢字コード表」「行政管理庁基本漢字」「国土行政区画便覧」及びその他の資料を加え(文字を採録するときは前述四表に重点が置かれた)、融合した「行政情報処理用標準漢字選定のための漢字使用頻度および対応分析結果」を元に、初版のJIS C 6226が完成している。

概念
 コンセプトは「現代日本で日常使われている漢字を網羅する」ということであり、この時に人名・地名の資料を重要視したことから、これまで漢和辞典でも軽視されていた人名、地名に使われている国字が初めて注目されることになった。
 しかし国字の資料は非常に少なく、当時は読み方も分からない字が多数存在し、「幽霊文字」の異名が出来た。例としては、「」(ぬた)・「」(とび)などの字がある。
 また「」などは実際に誤字と判明している。この妛には当然読みが無いが、通称は「やまいちおんな」ということになっている。

漢字コードの基礎
 色々と不備や問題はあるが、それでも本格的な漢字の文字コード化はここから始まったと言っても過言ではない。実際にはJIS C 6226以前にも各電子機器メーカーの独自コードはあったが、工業規格として仕様が明確化されたのは、これが最初である。
 この成果が現在の日本の文字コードの基盤となっているのみならず、支那大陸や朝鮮半島の同様の文字コード規格の手本となっている。

符号
 この文字集合(CCS)を用いた代表的な符号化方法(CES)は、次の通りである。

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