日本国憲法第76条

読み:にほんこくけんぽう・だいななじゅうろくじょう
読み:にっぽんこくけんぽう・だいななじゅうろくじょう
外語:Article 76 of the Constitution of Japan 英語
品詞:固有名詞

日本国憲法第4章にある日本国憲法の条文の一つで、司法権・裁判所、特別裁判所の禁止を規定する。

目次

日本語

条文は次の通り。

第六章 司法

第七十六条 すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。

②特別裁判所は、これを設置することができない。行政機関は、終審として裁判を行ふことができない。

③すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。

英語

日本国首相官邸公式サイト掲載の英文(正文ではない翻訳)では、次のようになっている。

CHAPTER Ⅵ. JUDICIARY

Article 76.

The whole judicial power is vested in a Supreme Court and in such inferior courts as are established by law.

No extraordinary tribunal shall be established, nor shall any organ or agency of the Executive be given final judicial power.

All judges shall be independent in the exercise of their conscience and shall be bound only by this Constitution and the laws.

裁判所は、最高裁判所と下級裁判所のみが認められる。

それ以外の特別裁判所の設置は認めない旨が規定されている。この特別裁判所とは、大日本帝国憲法下においては、軍法会議、皇室裁判所、行政裁判所などが該当する。

関連法

  • 大日本帝国憲法第57条 (司法権、裁判所の構成)

前後の条文

日本国憲法第75条 ‐ 日本国憲法第76条 ‐ 日本国憲法第77条

この条文の、GHQ草案は次のとおり。

英語

CHAPTER Ⅰ. The Emperor

Article ⅬⅩⅤⅢ.

A strong and independent judiciary being the bulwark of the people's rights, the whole judicial power is vested in a Supreme Court and in such inferior courts as the Diet shall from time to time establish.

No extraordinary tribunal shall be established, nor shall any organ or agency of the Executive be given final judicial power.

All judges shall be independent in the exercise of their conscience and shall be bound only by this Constitution and the laws enacted pursuant thereto.

日本語

第六章 司法

第六十八条 強力ニシテ独立ナル司法府ハ人民ノ権利ノ堡塁ニシテ全司法権ハ最高法院及国会ノ随時設置スル下級裁判所ニ帰属ス

特別裁判所ハ之ヲ設置スヘカラス又行政府ノ如何ナル機関又ハ支部ニモ最終的司法権ヲ賦与スヘカラス

判事ハ凡ヘテ其ノ良心ノ行使ニ於テ独立タルヘク此ノ憲法及其レニ基キ制定セラルル法律ニノミ拘束セラルヘシ

関連するリンク
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日本国憲法第6章

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