東西線 (メトロ)

読み:とうざいせん
外語:Tozai Line 英語
品詞:固有名詞

東京地下鉄(東京メトロ)の路線の一つ。都市計画5号線。副都心線を除く都内全ての地下鉄と乗り換えができる地下鉄である。

目次

区間は中野〜西船橋。

主な経由地は東陽町、大手町、飯田橋、高田馬場など。

建設経緯

通勤五方面作戦の一環として、中央線の乗客を中野から、総武線の乗客を西船橋からそれぞれバイパスさせて都心に持ち込むことを狙って建設された。

当初の5号線建設計画(中野〜東陽町の本線と大手町〜下板橋の支線の2本立て構想)から、支線を6号線(現、都営三田線)として分離した上、東陽町から西船橋まで免許区間を延長したものが東西線である。

先に開業していた日比谷線が早くもパンク状態になってしまったこと、また国鉄との相互乗り入れを行なうことから、それまでの地下鉄とは大きく異なる規格で建設されることとなった。

その主な例として20m車体、1編成あたり最大車両数は10両、加速度3.3km/h/sなどがあり、その後の営団〜東京メトロでの地下鉄規格の標準となった。

沿革

  • 1964(昭和39)年12月23日 ‐ 高田馬場〜九段下(4.8km)開通
  • 1966(昭和41)年3月16日 ‐ 中野〜高田馬場(3.9km)、九段下〜竹橋(1.0km)開通
  • 1966(昭和41)年4月28日 ‐ 国鉄中央緩行線との相互乗り入れ開始(乗り入れ先は荻窪まで)
  • 1966(昭和41)年10月1日 ‐ 竹橋〜大手町間(1.0km)開通、乗り入れ先を三鷹まで延長
  • 1967(昭和42)年9月14日 ‐ 大手町〜東陽町(5.1km)開通
  • 1969(昭和44)年3月29日 ‐ 東陽町〜西船橋(15.0km)開通(全線開通)、快速運転開始
  • 1972(昭和47)年4月8日 ‐ 国鉄総武線との相互乗り入れを開始(朝夕のみ、乗り入れ先は津田沼まで)
  • 1979(昭和54)年10月1日 ‐ 西葛西駅開業
  • 1981(昭和56)年3月27日 ‐ 南行徳駅開業
  • 1996(平成8)年4月27日 ‐ 東葉高速鉄道との相互乗り入れ開始
  • 2000(平成12)年1月22日 ‐ 妙典駅開業
  • 2006(平成18)年11月20日女性専用車の設定が行なわれる
  • 2007(平成19)年3月18日PASMO導入
  • 2007(平成19)年3月21日 ‐ 保安装置がWS-ATCから新CS-ATCに変更。この日までに営団5000系電車引退。平日朝ラッシュの最も激しい時間帯においてB線方面の快速列車が削除される。
  • 2013(平成25)年3月23日交通系ICカード全国相互利用開始

接続する路線

以下、(ラチ内)はラチ内乗り継ぎ可能なことを示し、記述の無いものは全てラチ外乗り継ぎとなるものを示す。

快速運転

地下鉄としては初の快速100km/h(240km/hBeat)運転が行なわれた。快速運転区間は東陽町〜西船橋である。

かつては東陽町〜西船橋間ノンストップのA快速、浦安停車のB快速、快速運転区間が浦安〜西船橋のC快速(B線方面のみ)があったが、現在は快速(旧B快速)、通勤快速(旧C快速、朝ラッシュのみ)と整理された。

2007(平成19)年3月まで、快速運転の案内に「浦安停車の快速西船橋行きです」とアナウンスされていたのもA快速とB快速の区別のためである。

深刻化する混雑

開業当時

開業当時、東陽町〜西船橋は未開発地域で、辺り一面に畑や蓮田が広がっていたが、東西線の開業後は急速に開発が進み、程なくして東西線は通勤時間帯に激しい混雑を起こすようになった。2005(平成17)年度の混雑率はB線木場→門前仲町間の198%で、この数値は大手私鉄の混雑率としては最も高い。

並行路線である都営新宿線京葉線が開通していなければ、東西線東側区間は破綻していたと言っても過言ではない。

東葉高速鉄道との乗り入れが行なわれるようになり更に混雑が激しくなった上、沿線は未だにマンション等の建設が続いており、混雑は増えこそすれど減ることはありえないという状況が2007(平成19)年現在も続いている。

対策

もちろん、営団〜東京メトロも手を拱いている訳ではなく、可能な限りの対策を取り続けた。

  • 混雑に対応すべく新駅の開業(西葛西、南行徳、妙典)
  • 全編成の10両化
  • 快速の多様化(現在は快速と通勤快速)
  • 保安装置の更新

こういった対策はもちろんだが、それとは別に、ワイドドア車の導入、葛西での快速通過待ちの間乗客をカンヅメにする(苦情のためすぐに中止された)という珍妙な対策まで行なわれている。

結論

結局のところ、ラッシュ時の混雑対策はお手上げ状態であるらしく、2007(平成19)年3月のダイヤ改正では遂に朝ラッシュ混雑時の快速列車を通勤快速に格下げし、全ての列車の所要時間を完全に同じにすることで列車増発と混雑分散を図ることになった。

通勤快速が残っているのは妙典始発の各駅停車の混雑率との兼ね合いである。奇しくも同様に混雑の激しい田園都市線も、同時期に似たようなダイヤ改正を行なっている。

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