カンブリア爆発

読み:かんぶりあばくはつ
品詞:名詞

カンブリア紀に入ってから発生した動物の急激な進化であり、現在みられるような動物の門が一斉に出そろった現象。カンブリア大爆発とも。

目次

地質時代では、カンブリア紀が始まる5億4100万年前頃から約5億2100万年前頃までの、テレヌビアン世Fortunian期の頃に対応する。

この時代に、現在ある無脊椎動物の殆どの門が出現したほか、ピカイアなどの脊索動物も出現した。脊索動物は後に進化し背骨を持つ動物となる。ピカイア自体は現存しないが、現在でもピカイアに良く似たナメクジウオという生物がおり、生きた化石と呼ばれている。

動物

現生の動物門の殆どは、この時代に登場した。

この後も澄江(チェンジャン)生物群バージェス動物群などの一大生物群が登場するなど、生物は一気に多様化を見せ始める切っ掛けのできごとではある。

しかし、カンブリア紀に入る前に絶滅したエディアカラ生物群との類似性が殆どなく、現時点ではここから更に先祖に遡ることができていない。

原因

原因についてはまだ不明である。

カンブリア爆発として現在化石が発掘されるが、実際には短期間のうちに爆発的に種が増えたわけではないことが分かってきた。

遺伝子の多様性は、ここから遡ること更に数億年前から始まっていたとする学説がある。カンブリア爆発は、この時代の地層から大量に化石が見つかるという化石発掘上の爆発的多様化に過ぎず、実際の生物多様化とは一致していないようである。

その直前の、3回目となる全球凍結から1億年程度、短く見積もっても数千万年は経過していることから、全球凍結後が爆発的進化の直接の原因とするのは否定的な学説が多い。一方、1億年程前の生物群であるエディアカラ生物群は、全球凍結後に爆発的進化した生物群と考えられているが、しかし前述の通りカンブリア爆発期のこれら生物とは直接の関連は薄いと考えられている。

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