コラーゲン

読み:コラーゲン
外語:collagen 英語 , kolagen/o エスペラント
品詞:名詞

膠原質。皮膚の主成分である蛋白質食物繊維の一種でもある。

目次

皮膚は、水分を除くと約7割がコラーゲンであり、これが細胞を繋ぐ働きをしている。

骨ではカルシウムなどのミネラルを骨組織に繋げる働きがある。

分子量は約30万と一般に言われている。

ゼラチン

動物から高温で抽出し変性させたコラーゲンがゼラチンである。工業的には、牛や豚の皮や骨、魚残滓などから抽出し製造されている。

熱でコラーゲンが持つ三重らせん構造(立体構造)が壊れるため性質が変化しており、実質的に別の物質であるが、これを「コラーゲン」と表示して販売しても違法ではない。コラーゲンのままでは吸収されにくいが、ゼラチンは分解されやすいため良いアミノ酸源となる。

菓子の「ゼリー」や、菓子類、健康補助食品、化粧品、医薬品の基質など、様々な場所で使われている。

健康食品として

疑似科学

コラーゲンが健康食品やサプリメントとして提供されることもあるが、殆どが疑似科学という詐欺である。

コラーゲンという横文字だと科学的に見えるようだが、実際は膠(にかわ、ゼラチン)の元である。

膠(にかわ)は昔からある糊で、肌に薄く塗れば、ぴんと張り感が出る。このため化粧品に使われることが多いが、良くも悪くも、ただの糊である。

蛋白質

そもそも、コラーゲンは蛋白質である。コラーゲンを食べると、胃腸で消化されアミノ酸に分解される。つまり、コラーゲンがそのまま吸収されることは、絶対にない。

  • コラーゲンが皮膚の構成成分であることは事実(他に靭帯、腱、軟骨など)。また、関節からコラーゲンがなくなると痛みが生じることも事実。
  • しかし、コラーゲンはそのまま吸収されない。肌に塗っても、分子が巨大過ぎるため吸収されることはない。
  • ヒトのコラーゲンだけでも30種類以上が知られており、種類により機能が異なる可能性が高いので、もし吸収されるとしても適切なコラーゲンを用いないとかえって健康に悪影響を及ぼすのではないかとも考えられる。

コラーゲンは、グリシンプロリン(ヒドロキシプロリン)の割合が多い、質の悪い蛋白質でもある。それならば、きちんと肉やを食べた方がバランス的にもよい。

更に、コラーゲンは必須アミノ酸トリプトファンを全く含まないため、もし万一、コラーゲンだけを食べ続けるようなことがあれば、いずれ死ぬ。

コラーゲン鍋

コラーゲン鍋なる料理がある。

しかし、このような鍋料理を食べてみても、アミノ酸の補給にはなるだろうが、薬効的な効果は期待できない。人為的に摂取しても、喧伝されるような効果(美容など)は得られない。

もし、コラーゲンを食べて体内にコラーゲンが増えるのであれば、脳味噌を食べれば脳内に脳味噌が増えて頭が良くなる、とも言うことができるが、現実にはそのようなことは存在していない。

  • ゼラチン
  • ゼリー (ゼラチンを利用したもの。他に増粘多糖類のものがある)
  • モツ(ホルモン)
  • 軟骨
    • 軟骨唐揚げ
  • 牛すじ
  • 豚足
  • 鶏皮
  • 魚皮
  • 魚ヒレ
    • エイヒレ
    • フカヒレ
用語の所属
蛋白質
関連する用語

皮膚
化粧品
疑似科学

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