セシウム

読み:セシウム
外語:Sc: Caesium 学名 , Caesium 英語 , Zäsium ドイツ語 , Césium フランス語 , Cesio スペイン語 , Цезий ロシア語 , سيزيوم アラビア語 , 大陸簡体 , 台灣正體 , cezi/o エスペラント
品詞:名詞

淡い黄金色を帯びた金属元素の一つ。

目次

基本情報

一般情報

原子情報

  • 原子量: 132.90545(2)
  • 電子配置:
    • 1s2、2s2、2p6、3s2、3p6、3d10、4s2、4p6、4d10、5s2、5p6、6s1
    • [Xe]6s1
  • 原子価: 1
  • 酸化数: 0、+1

物理特性

同位体

質量数は、112から151までが確認されており、その中に核異性体も存在する。

安定同位体は一つのみ。

  • 133Cs
同位体核種天然存在比半減期崩壊崩壊後生成物
112Cs 陽子放射111Xe
113Cs 陽子放射112Xe
114Cs β+崩壊114Xe
115Cs β+崩壊115Xe
116Cs β+崩壊116Xe
117Cs β+崩壊117Xe
118Cs β+崩壊118Xe
119Cs β+崩壊119Xe
120Cs β+崩壊120Xe
121Cs β+崩壊121Xe
122Cs β+崩壊122Xe
123Cs β+崩壊123Xe
124Cs β+崩壊124Xe
125Cs β+崩壊125Xe
126Cs β+崩壊126Xe
127Cs β+崩壊127Xe
128Cs β+崩壊128Xe
129Cs1.336日EC崩壊129Xe
β+崩壊129Xe
130Cs β+崩壊130Xe
131Cs9.689日EC崩壊131Xe
132Cs6.479日EC崩壊132Xe
β崩壊132Ba
β+崩壊132Xe
133Cs100.00%安定核種(中性子数78)
134Cs2.0648年β崩壊134Ba
EC崩壊134Xe
134mCs   
135Cs230万年β崩壊135Ba
135mCs   
136Cs13.16日β崩壊136Ba
137Cs∼030.07年β崩壊137mBa
137Ba
138Cs β崩壊138Ba
139Cs β崩壊139Ba
140Cs β崩壊140Ba
141Cs β崩壊141Ba
142Cs β崩壊142Ba
143Cs β崩壊143Ba
144Cs β崩壊144Ba
145Cs β崩壊145Ba
146Cs β崩壊146Ba
147Cs β崩壊147Ba
148Cs β崩壊148Ba
149Cs β崩壊149Ba
150Cs β崩壊150Ba
151Cs β崩壊151Ba

安定核種に対し、質量数が大きすぎるまたは小さすぎる場合は複雑な崩壊となり、質量数が小さいと陽子放射、大きいと中性子放射が同時に起こることがある。

反応性

性質は同族のカリウムルビジウム等にも似るが、それ以上に反応性に富む。

セシウム自体の毒性はそれほど強くはないが、金属セシウムは非常に反応性が高く、自然発火するばかりか、水とも爆発的に反応する禁水性物質である。万一火災が起きても水を使って消火してはならず(余計悪化する)、金属火災用消火剤を使用する。このため、消防法で危険物とされている。

用途

光電子放出材料や原子時計として用いられる。

原子力発電事故で大量に放出されるのがセシウム137である。環境に放出されてしまうと迷惑がられるが、半減期が30年と比較的寿命が長いため、医療機器や工業用の計量器など、様々な用途がある。

現在の時間の単位「」は、セシウム133の放出する電磁波が元になっている。

そこで、現在、時刻の国際基準としてセシウム133原子の振動数を元にした原子時計が使われており、これを原子時という。

適用法令

  • 消防法(危険物の規制に関する政令)
    • 危険物 第三類(禁水性物質)

危険性

  • 引火点: 知見無し
  • 発火点: 知見無し
  • 爆発限界: 知見無し

有害性

環境影響

  • 分解性: 知見無し
  • 蓄積性: 知見無し
  • 魚毒性: 知見無し

1860(万延元)年にドイツのブンゼンとキルヒホッフが分光分析で発見。後の1881(明治14)年にドイツのセッテルベルクにより単離された。

名前は、ラテン語の青空色(caesius)にちなんで命名された。

  • 塩化セシウム (CsCl)
  • 硝酸セシウム (Cs2NO3)
  • 水酸化セシウム (CsOH)
  • 炭酸セシウム (Cs2CO3)
  • 硫酸セシウム (Cs2SO4)
用語の所属
元素
典型金属元素
希少金属
CS
関連する用語
放射性同位体

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