バナジウム

読み:バナジウム
外語:V: Vanadium 学名 , Vanadium 英語 , Vanadium ドイツ語 , Vanadium フランス語 , Vanadio スペイン語 , Ванадий ロシア語 , فناديوم アラビア語 , 大陸簡体 , 台灣正體 , vanad/o エスペラント
品詞:名詞

銀白色の金属元素の一つ。

目次

基本情報

一般情報

原子情報

  • 原子量: 50.9415(1)
  • 電子配置:
    • 1s2、2s2、2p6、3s2、3p6、3d3、4s2
    • [Ar]3d3、4s2
  • 電子殻: 2、8、11、2
  • 原子価: 2、3、4、5
  • 酸化数: 0、+2、+3、+4、+5

物理特性

同位体

質量数は、40から66までが確認されており、その中に核異性体も存在する。安定同位体は一つのみ。

  • 51V
同位体核種天然存在比半減期崩壊崩壊後生成物
40V 陽子放射39Ti
41V 陽子放射40Ti
42V 陽子放射41Ti
43V β+崩壊43Ti
44V β+崩壊44Ti
α崩壊40Sc
45V β+崩壊45Ti
46V β+崩壊46Ti
47V β+崩壊47Ti
48V15.9735日EC崩壊48Ti
β+崩壊48Ti
49V330日EC崩壊49Ti
50V0.25%1.4×1017EC+β+崩壊50Ti
β崩壊50Cr
51V99.75%安定核種(中性子数28)
52V3.75分β崩壊52Cr
53V β崩壊53Cr
54V β崩壊54Cr
55V β崩壊55Cr
56V β崩壊56Cr
57V β崩壊57Cr
58V β崩壊58Cr
59V β崩壊59Cr
60V β崩壊60Cr
61V β崩壊61Cr
62V β崩壊62Cr
63V β崩壊63Cr
64V β崩壊64Cr
65V β崩壊65Cr
66V β崩壊66Cr

安定核種に対し、質量数が大きすぎるまたは小さすぎる場合は複雑な崩壊となり、質量数が小さいと陽子放射、大きいと中性子放射が同時に起こることがある。

性質

地殻中では、玄武岩などの塩基性岩に多く含まれている。10µg/L程度の濃度で海水中に含まれる。ある種のホヤが濃縮することが知られている。

バナジウムは軟らかく延性があるため、加工しやすい金属である。鉄鋼に加えると酸化バナジウムとなり硬くなるため、日本刀作りなどにも使われる。

その他、触媒としても広く用いられている。

インシュリン様作用

バナジウムはインシュリン様作用があり、糖尿病の予防や改善に効果があるのではないかと言われている。

このため、薬効は定かではないが、バナジウムの含まれたミネラルウォーターなどが広く市販されている。

危険性

  • 引火点: (該当資料なし)
  • 発火点: (該当資料なし)
  • 爆発限界: (該当資料なし)

有害性

  • 刺激
    • 腐食性: (該当資料なし)
    • 刺激性: (該当資料なし)
    • 感作性: (該当資料なし)
  • 毒性
    • 急性毒性: (該当資料なし)
    • 慢性毒性: (該当資料なし)
    • がん原性: (該当資料なし)
    • 変異原性: (該当資料なし)
    • 生殖毒性: (該当資料なし)
    • 催畸形性: (該当資料なし)
    • 神経毒性: (該当資料なし)

環境影響

  • 分解性: (該当資料なし)
  • 蓄積性: (該当資料なし)
  • 魚毒性: (該当資料なし)

バナジウムは1801(享和元)年、メキシコのデル・リオによって発見された。しかし認められず、この発見は実はクロム化合物の一種だったとして撤回された。

1830(天保元)年に、スウェーデンのセフストレームによって再度発見された。

名前Vanadiumは、北欧神話の美と豊穣の女神バナジスにちなんで命名された。

  • 酸化物
    • 三酸化バナジウム、酸化バナジウム(Ⅴ) (V2O3) (1314-34-7)
    • 五酸化バナジウム (V2O5) (1314-62-1)
  • 硫酸バナジル(Ⅳ) (VOSO4) (27774-13-6)
用語の所属
元素
希少金属
遷移金属元素

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