ロジウム

読み:ロジウム
外語:Rh: Rhodium 学名 , Rhodium 英語 , Rhodium ドイツ語 , Rhodium フランス語 , Rodio スペイン語 , Родий ロシア語 , روديوم アラビア語 , 大陸簡体 , 台灣正體 , rodi/o エスペラント
品詞:名詞

銀白色の金属元素の一つ。

目次

基本情報

一般情報

原子情報

  • 原子量: 102.90550(2)
  • 電子配置:
    • 1s2、2s2、2p6、3s2、3p6、3d10、4s2、4p6、4d8、5s1
    • [Kr]4d8、5s1
  • 原子価: 2、3
  • 酸化数: −1、0、+1、+2、+3、+4、+5、+6

物理特性

同位体

質量数は、89から126までが確認されており、その中に核異性体も存在する。安定同位体は一つのみ。

同位体核種天然存在比半減期崩壊崩壊後生成物
89Rh  β+崩壊89Ru
90Rh  β+崩壊90Ru
91Rh  β+崩壊91Ru
92Rh  β+崩壊92Ru
93Rh  β+崩壊93Ru
94Rh  β+崩壊94Ru
95Rh  β+崩壊95Ru
96Rh  β+崩壊96Ru
97Rh  β+崩壊97Ru
97mRh  β+崩壊97Ru
IT崩壊97Rh
98Rh  β+崩壊98Ru
99Rh16.1日EC崩壊99Ru
β+崩壊99Ru
99mRh  β+崩壊99Ru
IT崩壊99Rh
100Rh  β+崩壊100Ru
101Rh3.3年EC崩壊101Ru
101mRh  EC崩壊101Ru
IT崩壊101Rh
102Rh207.3日EC崩壊102Ru
β+崩壊102Ru
β崩壊102Pd
102mRh  β+崩壊102Ru
103Rh100.00%安定核種(中性子数58)
103mRh  IT崩壊103Rh
104Rh β崩壊104Pd
105Rh1.47日β崩壊105Pd
106Rh    
106mRh  β崩壊106Pd
IT崩壊106Rh
107Rh  β崩壊107Pd
108Rh  β崩壊108Pd
109Rh  β崩壊109Pd
110Rh  β崩壊110Pd
111Rh  β崩壊111Pd
112Rh  β崩壊112Pd
113Rh  β崩壊113Pd
114Rh  β崩壊114Pd
115Rh  β崩壊115Pd
116Rh  β崩壊116Pd
117Rh  β崩壊117Pd
118Rh  β崩壊118Pd
119Rh  β崩壊119Pd
120Rh  β崩壊120Pd
121Rh  β崩壊121Pd
122Rh  β崩壊122Pd
123Rh  β崩壊123Pd
124Rh  β崩壊124Pd
125Rh  β崩壊125Pd
126Rh  β崩壊126Pd

安定核種に対し、質量数が大きすぎるまたは小さすぎる場合は複雑な崩壊となり、質量数が小さいと陽子放射、大きいと中性子放射が同時に起こることがある。

反応性

アルカリに非常に強い。微粉末として酸素を関らせなければ王水にすら溶けないが、熱王水には溶けるようである。

銀白色で反射率が高いためカメラ部品などにも使われるほか、電気抵抗白金パラジウムより小さいため電気接点材料、酸化触媒などとしても広く使われている。

光沢が美しく、変色も少ないため、メッキにも使われている。

NOx還元する触媒作用があるため、自動車や工場の排気ガスの浄化装置に使われる。

ロジウムを主要成分とする鉱石はなく、白金ニッケルの副産物として産生する。

合金

ロジウムは希少金属(レアメタル)だが、京都大の北川宏教授(無機化学)のチームにより、ロジウムによく似た性質を持つ合金が作られている。同教授は、以前には一つ隣のパラジウムで同様のことに成功している。

これは、原子番号で両隣の、ルテニウムパラジウムを材料に、「足して2で割る」方法で中間のロジウム相当を作り出すという、画期的なものである。単純に両者を混ぜようとしても分離して混ざらないが、双方のイオンを含んだ水溶液のガスを加熱した有機溶媒に霧状にして加えることで、新合金粒子が作り出された。

ロジウムは自動車の排ガスに含まれる窒素酸化物を除去する能力を持つが、この合金も同様の能力を持っている。しかも、ロジウムが1グラムあたり約4千円する中で、ルテニウムが約200円、パラジウムが約2600円であり、その比率によって約400円から1400円程度で合金を作ることができる。

研究が進めば、自動車用の触媒材料などとして、供給量に限りがあるロジウムの代替として利用できる可能性があるとして期待されている。

危険性

  • 引火点: (該当資料なし)
  • 発火点: (該当資料なし)
  • 爆発限界: (該当資料なし)

有害性

  • 刺激
    • 腐食性: (該当資料なし)
    • 刺激性: (該当資料なし)
    • 感作性: (該当資料なし)
  • 毒性
    • 急性毒性: (該当資料なし)
    • 慢性毒性: (該当資料なし)
    • がん原性: (該当資料なし)
    • 変異原性: (該当資料なし)
    • 生殖毒性: (該当資料なし)
    • 催畸形性: (該当資料なし)
    • 神経毒性: (該当資料なし)

環境影響

  • 分解性: (該当資料なし)
  • 蓄積性: 自然界で分解されないため、土壌や低質に残留する
  • 魚毒性: (該当資料なし)

1803(享和3)年、ウィリアム・ハイド・ウォラストン(William Hyde Wollaston)によって発見された。

化学名Rhodiumは、ロジウム塩が水溶液中でバラ色を呈することから、ギリシャ語で「薔薇」を意味するρόδον(ródon)から付けられた。

関連するリンク
ICSC 国際化学物質安全性カード
用語の所属
元素
遷移金属元素
RH

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