塩化ナトリウム

読み:えんかナトリウム
外語:Sodium Chloride 英語
品詞:名詞

食塩の主成分で、塩素ナトリウム塩の結晶。結晶系は等軸晶系。

目次

基本情報

電解質であり、水中ではナトリウムイオン(Na+)と塩化物イオン(Cl)に電離する。

  • 外観: 白色の固体結晶
  • 溶解性:
    • によく溶ける

誘導体、関連物質の例

電導性

結晶状態では絶縁体だが、その水溶液は電導性を有する。

用途

無臭だが塩辛い味を有し、これを鹹味(かんみ)という。この味は調味料として長く広く使われ続けてきている。

人間の舌は食塩なしでは料理を美味しく感じることが難しいため、生物として必要という以前に、料理には必要不可欠である。

必須量

成人で一日所要量は1.3g(ナトリウムで0.5g)程度である。

調味料として欠くことのできない物質であると共に、一定量の摂取は必須となるが、過剰な摂取は高血圧など様々な疾病の原因となる。

厚生省(現在の厚生労働省)の指針では1日10g(ナトリウムで3.9g)以下とされた。

WHOの一日許容摂取量(ADI)では1日5g〜6gとなっている。

しかし、現在の日本人は一日約12gの塩化ナトリウムを摂取しているとされている。

他の用途

降雪地帯では道路凍結防止のため、塩化ナトリウムや塩化カリウムなどが道路に撒かれる。これは凝固点降下という性質を利用し、道路が凍結しないようにするためである。

そこを乗用車で走れば付着することになるが、塩化ナトリウムは鉄を腐食させる。従って、走行後に乗用車を洗わずに置いておくと錆びてしまう。

製法

海水中に約2.8%含まれるほか、鉱物として地中から岩塩が採掘される。岩塩は塩化ナトリウム以外に様々な物質が含まれており、呈色や風味は多彩である。世界各国の岩塩が、調味料として市販されている。

工業的には海水からイオン交換膜などを用いて精製される。

実験室レベルであれば、塩酸水酸化ナトリウムを中和させることで作ることができる(HCl+NaOH→NaCl+H2O)。

安全性

危険性

  • 引火点: (該当資料なし)
  • 発火点: (該当資料なし)
  • 爆発限界: (該当資料なし)

有害性

  • 刺激
    • 腐食性: (該当資料なし)
    • 刺激性: (該当資料なし)
    • 感作性: (該当資料なし)
  • 毒性
    • 急性毒性
      • ラット経口LD50: 3000mg/kg/日
      • ラット経皮投与LD50: 2000mg/kg/日
      • ヒトの経口LD50: 3000〜4000mg/kg/日
    • 慢性毒性: (該当資料なし)
    • がん原性: (該当資料なし)
    • 変異原性: (該当資料なし)
    • 生殖毒性: (該当資料なし)
    • 催畸形性: (該当資料なし)
    • 神経毒性: (該当資料なし)
  • 規制値
    • 一日許容摂取量(ADI): 5g/日
    • 暫定耐用一日摂取量(PTDI): (該当資料なし)
    • 急性参照値(ARfD): (該当資料なし)
    • 暴露許容濃度(TLV): 設定されていない

環境影響

  • 分解性: (該当資料なし)
  • 蓄積性: (該当資料なし)
  • 魚毒性: (該当資料なし)
用語の所属
塩 (科学)
関連する用語
食塩
塩化カリウム

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