64ビット対応x86プロセッサーに存在するMSR(Model Specific Register)の一つ。アドレスはC0000080H。
このレジスターには64ビット機能への移行など、新機能に関するフラグが含まれている。
EAX=80000000HでCPUID命令を実行し、返却値EAXの最上位ビットが1となる拡張CPUID対応環境で、かつEAX=80000001HでCPUIDを実行した結果得られたEDXレジスターのビット20あるいはビット29が1のとき、MSRにIA32_EFERが存在する。
実際の製品としては、AMD64対応プロセッサーや、Intel 64(EM64T)に対応するIntelのPresscotコアのPentium 4以降に存在する。
全64ビット構成で、具体的なビット構成は次のとおり。
ビット | 名称 | 機能 |
略称 | 名称 |
0 | SCE | System Call Extensions | |
1 | Reserved | |
2 | |
3 | |
4 | |
5 | |
6 | |
7 | |
8 | LME | Long Mode Enable | (W) 1=Long-Mode/Intel 64モードに移行する |
9 | Reserved | |
10 | LMA | Long Mode Active | (R) 1=Long-Mode/Intel 64モード |
11 | NXE | No-Execute Enable | (W) 1=NXビット機能有効 |
12 | Reserved | |
13 | |
14 | FFXSR | Fast FXSAVE/FXRSTOR | |
15 | Reserved | |
〜 | |
63 | |
Long-Mode/Intel 64モードに移行するにはビット8のLMEを1にする。
ビット10のLMAは読み取り専用で現在のモードを表わし、Long-Mode/Intel 64モードの場合に1になる。
ビット11はNXE(No-Execute)のフラグが割り当てられ、1にすればNXビット機能(No-Execute)が有効になる。これはCPUが持つメモリー保護機能の一つであり、いわゆるバッファーオーバーフローを防止するための機能である。
関連する技術

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