ptrdiff_t
読み:ポインターディフ-アンダースコア-ティー
外語:ptrdiff_t

 C/C++で、ポインター同士の減算結果を表わす型。二つのポインター間の距離を表わす。
目次

書式

C

#include <stddef.h>

 定義は後述。

C++

#include <cstddef>

 定義は後述。

特徴
 printfのフォーマット文字列では、C99以降では長さとしてtを使う(例えば%td)。

定義

ユーザー空間

gcc 4.4
 Linuxのユーザー空間で、gcc 4.4の場合は、次のように定義されている。
 /usr/lib/gcc/x86_64-linux-gnu/4.4/include/stddef.h

#define __PTRDIFF_TYPE__ long int typedef __PTRDIFF_TYPE__ ptrdiff_t;

 様々な環境に対応できるよう大量の#ifndefの中に埋もれているが、特に特殊な定義がない場合、x86の64ビットでは間接的にlong intつまりlongで定義されている。

Windows
 Visual C++ 12.0では、stddef.h から呼び出される crtdefs.h で次のように定義されている。

#ifdef _WIN64 typedef __int64 ptrdiff_t; #else /* _WIN64 */ typedef _W64 int ptrdiff_t; #endif /* _WIN64 */

 つまり、32ビット環境なら32ビット長のint型、64ビット環境なら64ビット長の__int64型となる。

カーネル空間

FreeBSD
 FreeBSDでは、次のように定義される。
 stddef.h

typedef __ptrdiff_t ptrdiff_t;

 64ビットのFreeBSD(x64用)では、sys/amd64/include/_types.h で次のように定義される。

typedef long __int64_t; typedef __int64_t __ptrdiff_t; /* ptr1 - ptr2 */

 32ビットのFreeBSD(x86用)では、sys/i386/include/_types.h で次のように定義される。

typedef int __int32_t; typedef __int32_t __ptrdiff_t; /* ptr1 - ptr2 */

 つまり、32ビット環境なら32ビット長のint型、64ビット環境なら64ビット長のlong型となる。

Linux
 Linuxカーネルでは、次のようにして使う。

#incluce <linux/types.h>

 定義は、/usr/src/linux-headers-2.6.XX-XX/include/linux/types.h などにある。

typedef __kernel_ptrdiff_t ptrdiff_t;

 __kernel_size_tの定義は環境ごとに様々であるが、代表的な環境(x86とARM)では次のようになっている。
 x86の32ビットの場合、arch/x86/include/asm/posix_types_32.h で定義される。

typedef int __kernel_ptrdiff_t;

 x86の64ビットの場合、arch/x86/include/asm/posix_types_64.h で定義される。

typedef long __kernel_ptrdiff_t;

 ARMの32ビットの場合、arch/arm/include/asm/posix_types.h で定義される。

typedef int __kernel_ptrdiff_t;

 概ね、32ビットならint、64ビットならlongで定義されている。その目的から、概ねアドレス長程度の長さが定義されると思われるが、但し符号付きである点に注意が必要である。

再検索