430MHz帯
読み:よんひゃくさんじゅうメガヘルツたい
外語:430MHz band

 アマチュア無線に用いられる周波数帯域(アマチュアバンド)の一つ。波長が約70cmであることから、俗に「70cm」と呼ぶことがある。
目次

資料

概要
 144MHz帯は常に混雑しているため、多少交信距離が短くても混信の少ないバンドで運用したい場合に用いられる。
 レピータ(中継器)運用も可能。
 またチャンネル数も144MHz帯より多く、都市部ではFMメインバンドとして運用される事が多い。デュアルバンド無線機として144/430MHz帯に対応したものもよく使われている。
 過去一時期、430MHzも混雑が酷くなり、それらの地域では更に上の1200MHz帯が使用されたが、現在では携帯電話の普及によって身近な連絡などの需要が減ったこともあり、430MHz帯の混雑はかなり改善されている。

特徴

電話用
 FM無線電話で使える範囲(レピーター通信、衛星通信、月面反射通信の場合を除く)は、次の通り。
 430MHz帯では、これら以外の周波数は無線電話用ではないので、無線機から不用意に発信しないよう注意せねばならない。

念のため

一覧
 各周波数は、次のように用いられている。
 以下の使用区別は、電波法第61条、無線局運用規則第258条の2の規定に基づく、平成21年総務省告示第179号「無線局運用規則第二百五十八条の二の規定に基づくアマチュア業務に使用する電波の型式及び周波数の使用区別」による。
430.00MHz〜430.10MHz
A1A ‐ CW
430.10MHz〜430.50MHz
 全ての電波の型式
 この電波は、狭帯域すなわちその占有周波数帯幅が3kHz以下(A3Eについては6kHz以下)の場合に限り使用することができる。
 この周波数の電波はRTTY及びデータ伝送(音声とデータを複合した通信及び画像の伝送を除く)に使用することはできない。
430.50MHz〜430.70MHz
 全ての電波の型式
 この電波は、狭帯域すなわちその占有周波数帯幅が3kHz以下(A3Eについては6kHz以下)の場合に限り使用することができる。
430.70MHz〜431.00MHz
 全ての電波の型式
 この周波数の電波は、公衆網に接続した音声伝送通信、いわゆるVoIP通信等に限り利用できる(インターネットを利用して遠隔操作をする場合は除く)。
431.00MHz〜431.40MHz
 F1D、F2B、F2D、G1D
 広帯域(その占有周波数帯幅が3kHzを超えるもの)に限る。
431.40MHz〜431.90MHz
 全ての電波の型式
 この周波数の電波はRTTY及びデータ伝送(音声とデータを複合した通信及び画像の伝送を除く)に使用することはできない。
 この周波数の電波は、公衆網に接続し音声(これに付随するデータを含む)の伝送をする通信(インターネットを利用して遠隔操作をする場合は除く)には利用できない。
431.90MHz〜432.10MHz
 全ての電波の型式
 この電波は、狭帯域すなわちその占有周波数帯幅が3kHz以下(A3Eについては6kHz以下)の場合に限り使用することができる。
 この周波数の電波は、EME(月面反射通信)に限り使用することができる。
432.10MHz〜434.00MHz
 全ての電波の型式
 広帯域(その占有周波数帯幅が3kHzを超えるもの)に限る。
 この周波数の電波はRTTY及びデータ伝送(音声とデータを複合した通信及び画像の伝送を除く)に使用することはできない。
 この周波数の電波は、公衆網に接続し音声(これに付随するデータを含む)の伝送をする通信(インターネットを利用して遠隔操作をする場合は除く)には利用できない。
434.00MHz〜435.00MHz
 全ての電波の型式
 この周波数の電波は、JARLの中継用無線局に係る通信(レピーター)専用。
435.00MHz〜438.00MHz
 全ての電波の型式
 この周波数の電波は、衛星通信に限り使用することができる。
438.00MHz〜439.00MHz
 全ての電波の型式
 元々は実験および研究用とされていたが、現在は電話も可となった。
439.00MHz〜440.00MHz
 全ての電波の型式
 この周波数の電波は、JARLの中継用無線局に係る通信(レピーター)専用。
 なお、総務省告示では「この周波数帯の使用は、国際周波数分配表に従って運用しているアマチュア業務以外の業務の無線局に妨害を与えない場合に限る」との但し書きがある。

特殊な用途

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