JIS X 0213:2004
読み:ジスエックスゼロにーいちさん-にせんよん
外語:JIS X 0213:2004

 JIS X 0213の初の改訂版。7ビット及び8ビットの2バイト情報交換用符号化拡張漢字集合。
目次

仕様

特徴
 JIS X 0208で規定される6,879文字を拡張し、これと同時に運用可能な第3水準漢字1,259字・第4水準漢字2,436字の漢字と、各種の記号を含む非漢字など659字の合計4,354文字を含む11,233文字を規定する規格。
 2000(平成12)年1月20日に制定されたJIS X 0213の改訂版として2004(平成16)年2月20日に登場した。
 規格票はJIS X 0213:2000/AMENDMENT 1:2004(JIS X 0213:2000/追補1:2004)であり、元の規格票(JIS X 0213:2000)に対する追補として提供される。

沿革

他のISO登録状況
 第一面と第二面の2面が存在する。
 第一面は、ISO-IR 233として登録されている。
 ISO-IR 233のISO/IEC 2022におけるエスケープシーケンスは次のとおり。
 第二面は、ISO-IR 229として登録されている。
 ISO-IR 229のISO/IEC 2022におけるエスケープシーケンスは次のとおり。

JIS X 0213:2000との違い

概要
 JIS X 0213:2000との違いは、主として「印刷標準字体」への対応関係である。
  1. UCSが割り当てられていなかった非漢字128字と漢字363字に正式な対応を追加
  2. 168字の例示字形を変更した
  3. 表外漢字UCS互換10字の追加とそれに伴う包摂規準の変更
  4. 第一面を指示するための終端文字(5/1)を追加した(追加であり改訂ではない点に注意)
  5. 附属書1〜3の符号化表現の名称の変更。Shift_JIS-2004/Shift_JIS-2004-plane1/ISO-2022-JP-2004/ISO-2022-JP-2004-plane1/EUC-JIS-2004/EUC-JIS-2004-plane1が最新の名称となる。
  6. ISO-2022-JP-2004の切り替え指示にESC 2/4 2/8 5/1を追加し上述(3)に関わる20字がESC 2/4 4/2およびESC 2/4 2/8 4/15で使用しない文字に追加
 これに加え、2面93区27点に対応するUCSが、U+9B1DからU+9B1Cに変更されている。これは非互換の変更なので注意が必要である。

字形変更と追加
 例示字形の変更は「印刷標準字体」への変更で、いわゆる康熙字典の字形への変更である。JIS規格としては、この変更は包摂基準範囲内だとしているが、JIS C 6226-1978からJIS X 0208-1983への字形変更の混乱を再び呼ぶことになった。
 ここで変更された文字は、次の168字である。1字を除き、第1水準と第2水準の漢字である。
 逢芦飴溢茨鰯淫迂厩噂餌襖迦牙廻恢晦蟹葛鞄釜翰翫徽祇汲灸笈
 卿饗僅喰櫛屑粂祁隙倦捲牽鍵諺巷梗膏鵠甑叉榊薩鯖錆鮫餐杓灼
 酋楯薯藷哨鞘杖蝕訊逗摺撰煎煽穿箭詮噌遡揃遜腿蛸辿樽歎註瀦
 捗槌鎚辻挺鄭擢溺兎堵屠賭瀞遁謎灘楢禰牌這秤駁箸叛挽誹樋稗
 逼謬豹廟瀕斧蔽瞥蔑篇娩鞭庖蓬鱒迄儲餅籾爺鑓愈猷漣煉簾榔〓
 冤叟咬嘲囀徘扁棘橙狡甕甦疼祟竈筵篝腱艘芒虔蜃蠅訝靄靱騙鴉
 但し、字形の差異がごく僅かで、その差異が視認できないものもある。
 また、左の漢字に対する右の異体字10字が新規に追加されている。
従来の字形追加された字形
JIS X 0213UCSJIS X 0213UCS
1-22-70U+50361-14-1U+4FF1
1-39-77U+52651-15-94U+525D
1-28-24U+53F11-47-52U+20B9F
1-38-61U+54511-47-94U+541E
1-17-19U+56181-84-7U+5653
1-53-11U+598D1-94-90U+59F8
1-54-2U+5C4F1-94-91U+5C5B
1-54-85U+5E761-94-92U+5E77
1-33-73U+75E91-94-93U+7626
1-23-50U+7E4B1-94-94U+7E6B
 〓・〓の2字はJIS X 0212に存在しながら、JIS X 0213にはなかった字である。
 叱に対する異体字叱(U+20B9F)はCJK統合漢字拡張Bにある文字で、対応する環境でないと正常に表示できない。

符号
 この文字集合(CCS)を用いた代表的な符号化方法(CES)は、次の通りである。

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